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重症薬疹の発症に関連する因子の解析研究

重症薬疹発症と相関するHLA型及び遺伝子多型に関する研究論文

フェニトイン

抗てんかん薬

Genetic polymorphism of cytochrome P450 2C9 in diphenylhydantoin-induced ccutaneous adverse drug reactions. Lee AY et al., Eur. J. Clin. Pharmacol. 60, 155-159 (2004)

人種

韓国人

方法

皮膚過敏症(紅斑丘疹)発症患者10名、コントロール患者(フェニトインを飲んでも皮膚過敏症反応なし)39名、及びフェニトインを投与されたことがない患者または健常人169名を対象に、CYP2C9*2及び*3のタイピングをPCR-RFLPまたはPCR-SSCP法により解析した。統計解析は、フィッシャーの正確確率検定により行った。

結果

CYP2C9*3の出現頻度は皮膚過敏症患者で30%(3/10)、フェニトイン投与のコントロール患者で 0%(0/39)、フェニトイン非投与のコントロールで0.6%(1/169)の頻度で検出された。CYP2C9*3の出現頻度に関し、DPH投与コントロール患者に対する過敏症患者のオッズ比は167 (P=0.007)、DPH非投与コントロール患者・健常人に対するオッズ比は71(P=0.001)であった。

結論

韓国人ではCYP2C9*3による代謝活性の低下が、皮膚過敏症の発症に関連していることが示唆された。

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