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トロンボモデュリン アルファ(遺伝子組換え)


【一般名】
トロンボモデュリン アルファ(遺伝子組換え)
Thrombomodulin alfa(genetical recombination)

【解説】
ヒトトロンボモデュリンの1-498番目のアミノ酸残基をコードするcDNAの発現により、チャイニーズハムスター卵巣細胞で産生される498個のアミノ酸残基(C
2230H3357N633O718S50;分子量:52,124.58)からなる糖タンパク質(分子量:約64,000)である。

【分子量】
約64,000

【剤形】
注射剤

【性状】
白色の固体又は粉末、凍結乾燥製剤

【投与経路】
点滴静注

【効能又は効果】
汎発性血管内血液凝固症(DIC)

【薬効薬理】
1. 作用機序
本剤は、トロンビンによるプロテインCの活性化を促進する。生成した活性化プロテインCは、活性化第V因子及び活性化第VIII因子を不活化することによってトロンビンの生成を抑制し、血液凝固系の活性化を阻害する。本剤は、トロンビンの生成阻害作用に基づいた抗凝固作用により、DICの発症を抑制する。

2. 薬理作用
(1) プロテインC活性化促進作用
トロンビンによるプロテインC活性化を促進した(in vitro)。

(2) トロンビン生成阻害作用
1) ヒト正常血漿において、組織因子で誘発される活性化第V因子及びプロトロンビナーゼ活性を阻害し、トロンビンの生成を抑制した(in vitro)。
2) プロテインC、プロテインS又はアンチトロンビン活性が低下したヒト血漿において、組織因子で誘発されるプロトロンビナーゼ活性を阻害した(in vitro)。

(3) トロンビンの凝固活性に対する阻害作用
ヒト正常血漿におけるトロンビン凝固時間を延長した(in vitro)。

(4) 血栓成長阻害作用
1) ヒト血小板においてトロンビンによる凝集反応を阻害した(in vitro)。
2) 各種の凝固時間を延長した(in vitro)。

(5) 実験的DICモデルに対する作用
1) 組織因子誘発DICモデル(ラット、サル)において、凝血学的検査値を改善した。
2) エンドトキシン誘発DICモデル(ラット)において、凝血学的検査値を改善した。
3) アンチトロンビン活性を低下させた組織因子誘発DICモデル(ラット)において、凝血学的検査値を改善した。
4) 組織因子誘発DICモデル(ラット)において、出血時間の延長を抑制した。
5) エンドトキシン誘発DICモデル(ラット)において、炎症性サイトカインの生成及び臓器障害の発生を抑制し、生存率を改善した。

<情報は全てリコモジュリン点滴静注用添付文書およびインタビューフォームより>