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組換え沈降4価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(酵母由来)


【名称】(日本医薬品一般名称は定められていない)
組換え沈降4価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(酵母由来)

【解説】
本剤は、酵母にヒトパピローマウイルスの6型、11型、16型、及び18型のL1タンパク質を産生させ、精製したL1タンパク質が会合した4種類のウイルス様粒子(VLP)に、アルミニウム塩を加えて不溶性とした液剤である。
L1タンパク質は、500~507個のアミノ酸配列からなる。L1タンパク質が5量体(カプソメア)を形成し、このカプソメアが72個集合してVLPを形成している。

【分子量】
L1タンパク質  6型、11型、16型:~55kDa、18型:~57kDa
カプソメア ~280kDa
VLP     ~20,000kDa

【剤形】
注射剤

【性状】
振り混ぜるとき、均等に白濁する。

【投与経路】
筋肉内注射

【効能又は効果】
ヒトパピローマウイルス6、11、16及び18型の感染に起因する以下の疾患の予防
・子宮頸癌(扁平上皮細胞癌及び腺癌)及びその前駆病変(子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)1、2及び3並びに上皮内腺癌(AIS))
・外陰上皮内腫瘍(VIN)1、2及び3並びに腟上皮内腫瘍(VaIN)1、2及び3
・尖圭コンジローマ

【薬効薬理】
本剤はヒトパピローマウイルスのL1たん白質からなるウイルス様粒子(VLP)を含有する。このVLPは野生型ウイルス粒子に類似したたん白質であるが、ウイルス由来のDNAを含まないため、細胞への感染能及び増殖能はない。このたん白質はHPVに関連した疾病の原因にはならない。HPVはヒトにのみ感染するが、ヒト以外の動物のパピローマウイルスを用いた試験により、VLPワクチンは液性免疫を惹起することにより、その効果を発揮すると考えられる。

<情報は、ガーダシル水性懸濁筋注添付文書、インタビューフォーム、生物学的製剤基準より>