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リラグルチド (遺伝子組換え)


【一般名】
リラグルチド (遺伝子組換え)
Liraglutide (Genetical Recombination)

【解説】
34番目のリジン残基をアルギニン残基に置換したヒトグルカゴン様ペプチド-1の7-37番目のアミノ酸残基をコードするDNAの発現により組換え体で産生される31個のアミノ酸残基からなるポリペプチドのリジン残基のε-アミノ基にN-パルミトイルグルタミン酸がγ-位で結合した修飾ポリペプチド。

【分子量】
3751.20

【剤形】
注射剤

【性状】
白色の粉末

【投与経路】
皮下注射

【主な効能又は効果】
2型糖尿病
ただし、下記のいずれかの治療で十分な効果が得られない場合に限る。
① 食事療法、運動療法のみ
② 食事療法、運動療法に加えてスルホニルウレア剤を使用

【薬効薬理】
作用機序
生体で分泌されるインクレチンホルモンであるグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)は、グルコース濃度依存的に膵β細胞からインスリンを分泌させる。本剤はヒトGLP-1アナログで、GLP-1受容体を介して作用することにより、cAMPを増加させ、グルコース濃度依存的にインスリン分泌を促進させる。さらにグルコース濃度依存的にグルカゴン分泌を抑制する。
本剤は自己会合により緩徐に吸収されること、アルブミンと結合して代謝酵素(ジペプチジル・ペプチターゼ4及び中性エンドペプチダーゼ)に対する安定性を示すことで、作用が持続する。

血糖降下作用
(1)2型糖尿病モデルであるob/obマウス及びdb/dbマウスにおいて、本剤投与により血漿中グルコース濃度が低下し、またdb/dbマウスにおいて膵臓のβ細胞容積を増加させた。
(2)15例の日本人2型糖尿病患者に、本剤5及び10 μg/kg(体重60 kgとすると、0.3及び0.6 mgに相当)又はプラセボを1週間に5 μg/kgずつ漸増する投与方法にて1日1回14日間反復皮下投与した。反復投与後の血漿中グルコース濃度(AUCglucose, 0-24h/24)は、プラセボ投与群に対して5μg/kg投与群で20%、10 μg/kg投与群で31%低下した。

糖代謝改善作用
(1)ZDFラットにおけるグルコース経口負荷(1 g/kg)試験において、本剤は糖代謝を改善した。
(2)15例の日本人2型糖尿病患者に、本剤5及び10 μg/kg(体重60 kgとすると、0.3及び0.6 mgに相当)又はプラセボを1週間に5 μg/kgずつ漸増する投与方法にて1日1回14日間反復皮下投与した。反復投与後の血漿中インスリン濃度(AUCinsulin, 0-24h/24)は、プラセボ投与群に対して5μg/kg投与群で23%、10 μg/kg投与群で99%増加した。

<情報は全てビクトーザ皮下注18mg添付文書及びインタビューフォームより>