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インターフェロン アルファ(BALL-1)


【一般名】インターフェロン アルファ(BALL-1)
Interferon alfa(BALL-1)

【解説】
ヒトリンパ芽球細胞をHVJで刺激することにより産生される分子量13,000~21,000のサブタイプから構成される糖タンパク質である。
インターフェロンα2,α7及びα8のサブタイプから構成され(C.Weissmannの表記法)、HPLC法によりその恒常性が規定されている。

【分子量】
13,000~21,000

【剤形】
注射剤

【性状】
白色の粉末又は塊状の凍結乾燥製剤

【投与経路】
皮下又は筋肉内注射

【効能又は効果】
・HBe抗原陽性でかつDNAポリメラーゼ陽性のB型慢性活動性肝炎のウイルス血症の改善
・C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善(血中HCV RNA量が高い場合を除く)
・慢性骨髄性白血病
・腎癌

【薬効薬理】
1. 作用機序
インターフェロン アルファは、多面的な生物活性を有している。直接作用として、癌細胞に対する細胞増殖抑制作用、正常肝細胞での抗ウイルス蛋白の誘導及び癌細胞・ウイルス感染肝細胞でのHLA class-I抗原の発現増強等が知られている。また、免疫調節作用として、免疫担当細胞を活性化し、癌細胞・ウイルス感染肝細胞を排除することが考えられている。

2. 薬効を裏付ける試験成績
(1) 抗腫瘍作用
ヒト腎癌由来細胞株ACHN細胞に対し、1x103 IU/mLでcytostaticに、1x104 IU/mLでcytotoxicに作用することが認められている(in vitro)。また、ヌードマウスに移植したACHN細胞の増殖に対し5x105 IU/bodyで有意な抑制効果が認められている(in vivo)。

慢性骨髄性白血病(CML)由来細胞株JOSK-M、KU-812に対し、JOSK-Mでは1 IU/mL(IC50:約20 IU/mL)より、KU-812では100 IU/mLより有意な増殖抑制効果が認められている(in vitro)。また、慢性期CML患者由来の骨髄単核細胞に対し、濃度依存的な増殖抑制効果が認められている(in vitro)。

(2) 免疫増強作用
ヒトのNK活性の増強作用が認められている(in vitro)。また、活性化されたNK細胞は、広い細胞障害スペクトラムを持つことが認められている。更に、ヒト末梢血単球の殺腫瘍作用を増強することが認められている(in vitro)。

(3) 抗ウイルス作用
HEL細胞、HeLa細胞、FL細胞又はChang Liver細胞を用いたin vitro試験において、単純ヘルペスウイルス、サイトメガロウイルス、麻疹ウイルス、パラインフルエンザウイルス及びムンプスウイルス等のDNA及びRNAウイルスに対し、抗ウイルス効果が認められている。

<情報は全てオーアイエフ注射用添付文書およびインタビューフォームより>