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インスリン デテミル(遺伝子組換え)


【一般名】
インスリン デテミル(遺伝子組換え)
Insulin detemir(genetical recombination)

【解説】
ヒトインスリンのB鎖30位のトレオニンが欠損し、B鎖29位のリジンのεアミノ酸をミリストイル化した50個のアミノ酸残基からなる修飾ポリペプチドである(C
267H402N64O76S6)。

【分子量】
5916.82

【剤形】
注射剤

【性状】
白色の結晶性粉末である。

【投与経路】
皮下注射。

【主な効能又は効果】
インスリン療法が適応となる糖尿病

【薬効薬理】
作用機序
インスリンデテミルは、ヒトインスリンB鎖29位のリジンにC14脂肪酸側鎖を結合させ、アルブミンと親和性を示すように設計されたインスリンアナログである。この脂肪酸側鎖が、インスリンデテミル六量体間の自己会合を促すことと、皮下注射部位においてアルブミンと結合することから、投与部位からの吸収は緩徐となる。また、血中においては、インスリンデテミルの98%以上がアルブミンと結合し平衡状態となるため、組織への拡散及び毛細血管壁の透過が可能な非結合型インスリンデテミルの濃度は低く保たれ、インスリンデテミルの末梢の標的組織への分布は緩徐である。これらのメカニズムにより、インスリンデテミルはヒトにおいてNPHヒトインスリンと比較し緩徐な薬物動態及び代謝作用を示す。インスリンデテミルは血中に移行後、インスリンレセプターに結合しインスリンで認められる次の作用により血糖降下作用を発現する。
(1)筋肉・脂肪組織における糖の取込み促進
(2)肝臓における糖新生の抑制
(3)肝臓・筋肉におけるグリコーゲン合成の促進
(4)肝臓における解糖系の促進
(5)脂肪組織における脂肪合成促進

<情報は全てレベミル注添付文書及びインタビューフォームより>