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アバタセプト(遺伝子組換え)


【一般名】
アバタセプト(遺伝子組換え)
Abatacept(Genetical Recombination)

【解説】
アバタセプトは遺伝子組換え融合タンパク質で、1~125番目はヒト細胞傷害性Tリンパ球抗原-4、及び126~358番目はヒトIgG1に由来する改変型Fc領域からなり、131、137、140及び149番目のアミノ酸残基がSerに置換されている。アバタセプトはチャイニーズハムスター卵巣細胞により産生される。アバタセプトは358個のアミノ酸残基からなるサブユニット2分子から構成される糖タンパク質である。

【分子量】
約92,000

【剤形】
凍結乾燥注射剤

【性状】
白色~微黄白色の塊又は粉末

【投与経路】
点滴静注

【主な効能または効果】
関節リウマチ(既存治療で効果不十分な場合に限る)

【薬効薬理】
1. 作用機序
アバタセプトは抗原提示細胞表面のCD80/CD86に結合することでCD28を介した共刺激シグナルを阻害する。その結果、関節リウマチの発症に関与するT細胞の活性化及びサイトカイン産生を抑制し、さらに他の免疫細胞の活性化あるいは関節中の結合組織細胞の活性化によるマトリックスメタロプロテアーゼ、炎症性メディエーターの産生を抑制すると考えられる。

2. 薬理作用
アバタセプトはin vitroにおいて抗原特異的なナイーブT細胞及びメモリーT細胞の増殖を減弱させ、IL-2、TNF-α及びIFN-γなどの炎症性サイトカインの産生を抑制した。また、コラーゲン誘発関節炎ラットにおいて、病態の進行、抗コラーゲン抗体の産生及び関節破壊を抑制した。


<情報は全てオレンシア点滴静注用添付文書より>