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イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)


【一般名】
イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)
Ibritumomab tiuxetan(genetical recombination)

【解説】
マウス抗ヒトCD20モノクローナル抗体であるIgG1の重鎖(γ1鎖)及び軽鎖(κ鎖)をコードするcDNAの発現によりチャイニーズハムスター卵巣細胞で産生される213個のアミノ酸残基(C
1018H1564N276O333S7;分子量:23,221.42)からなる軽鎖2分子と445個のアミノ酸残基(C2183H3334N564O671S21;分子量:48,888.57)からなる重鎖2分子からなる糖タンパク質をN-{(2S)-2-[ビス(カルボキシメチル)アミノ]-3-(4-イソチオシアナトフェニル)プロピル}-N-{2-[ビス(カルボキシメチル)アミノ]プロピル}グリシン(C23H30N4O10S;分子量:554.57)に結合させた修飾糖たん白質(遺伝子組換え)である。

【分子量】
148kDa(daltons)

【剤形】
注射剤

【性状】
緑黄色から黄色ないし黄褐色の澄明な液(調整後注射液:イットリウム(90 Y)イブリツモマブ チウキセタンの性状)

【投与経路】
静注

【主な効能又は効果】
CD20陽性の再発又は難治性の下記疾患
低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫,マントル細胞リンパ腫

【薬効薬理】
1. CD20抗原
ヒトCD20抗原は、Pro-B細胞、形質細胞を除く、ほとんど全ての正常及び腫瘍化したB細胞に発現している分化抗原(リンタンパク質)であり、B細胞以外の細胞には発現していない。
2. 抗腫瘍効果
Ramos腫瘍細胞を移植したマウス腫瘍モデルにおいてイットリウム(
90Y)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)を投与した場合、殺腫瘍効果が認められた(in vivo)。
3. 作用機序
イブリツモマブは、B細胞上のCD20抗原に対して強い抗原特異的結合能を示す。キレート剤であるチウキセタン(
90Yと強力に結合)は、露出したリジンアミノ基及び抗体内のアルギニンと共有結合する。イットリウム(90Y)イブリツモマブ チウキセタン(遺伝子組換え)は、リツキシマブ(遺伝子組換え)と同様にCD20抗原に結合し、アポトーシスの誘発及び90Yからのベータ線放出により細胞傷害を誘発する。

<情報は全てゼヴァリン イットリウム(
90Y)静注用セット 添付文書より>