食品中のセミカルバジド

(瓶詰め食品中に検出されたセミカルバジドに関連するEFSAの対応や
ニトロフラゾン使用以外の食品中のセミカルバジド源に関する
主な文献および関連機関のweb資料)


 欧州食品安全機関(EFSA) は2003年7月、瓶詰め食品中に検出された微量のセミカルバジドについて発表した。これは瓶詰めの金属フタに付いているパッキンを製造する際に用いられるアゾジカルボンアミドからセミカルバジドが生成し、食品中に溶出されことがわかった。食品中に検出されるセミカルバジドのソースとしては、従来、合成抗菌剤ニトロフラゾン(セミカルバジドはニトロフラゾンの代謝物)が知られていたが、その後、これらの他にも食品中のセミカルバジドのソースとしていくつかの可能性を示す論文が出た。EFSAのAFCパネルは、食品中のセミカルバジドに関して毒性、各種食品中の含量、生成条件などを検討した結果、2005年7月、食品中のセミカルバジドのリスクは非常に小さいとの意見を発表した。

セミカルバジド
CAS番号:57-56-7 (塩酸塩のCAS番号:563-41-7)
別名:Aminourea, Carbazamide, Carbamylhydrazine, Hydrazinecarboxamide
セミカルバジド等の構造


【食品中のセミカルバジド】

EFSA(欧州食品安全機関)の対応の経過 (2003年7月〜2005年5月)

(1) 2003年7月、EFSAは、食品製造業界から瓶詰め食品に微量のセミカルバジド(SEM)を検出したとの報告を受け発表。

(2) 2003年10月1日、EUの科学パネルの発表

(3) 2003年10月15日、上記のリスクアセスメントの結果を受けてEFSAの発表。
(4) EFSAが委託したセミカルバジドの遺伝毒性試験の結果(2004年4月1日)

(5) セミカルバジドに関するアドバイザリーフォーラムへの文書(2004年4月6日)
(6) 食品中のセミカルバジドに関するAFCパネルの意見(2005年7月1日)


【その他】


【主な関連文献・資料】