プレスリリース(2005年7月1日)
EFSAは食品中のセミカルバジドについてのさらなる評価を公表
EFSA publishes further evaluation on semicarbazide in food

(要訳)


 EFSAは食品中のセミカルバジド(SEM)に関する新しい意見を採択した。ガラス瓶入りベビーフードを含め食品中のSEMの存在は、業界が最初に発見したが、その後、ガラス容器のフタのプラスチック製パッキンに発泡剤として使われているアゾジカルボンアミド(ADC)に由来することが明らかになった。この時点でEFSAのAFCパネルは、リスクはあるとしてもごくわずかであるが、ベビーフード中のSEMは技術的な問題が進展次第、早急に除去すべきと助言した。この助言は、SEMがマウスで弱い発がん性を示しin vitroで弱い遺伝毒性を示すとの知見に基づいたものである。

 その後新たな研究結果が出て、SEMはin vivoで遺伝毒性がないとされた。この結果、AFCパネルは、2003〜2004年にガラス容器入り食品で報告されたSEM濃度における人の健康への発がん性の懸念はないと結論した。食品に接触する材料に使用されるプラスチック中のADC使用を禁止するEC指令は2005年8月2日に発効予定で、食品中のSEM源はこれで取り除かれる。AFCパネルは、食品中のこれ以外のSEM源についても懸念はないと結論した。

 AFCパネルは意見の中で、食品中に存在するSEMの主な5つのソース(源)を特定した。その中で最も重要なものは、ガラス製ビンのフタパッキンからの溶出であるとしているが、このSEM源は新しいシーリング技術によってまもなく取り除かれる。
 他の4つのSEM源はこれより重要度は低いが以下のようなものである。

 パネルは、これらのソースからのSEMの摂取はきわめてわずかであると結論した。