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議事概要及び公開資料

第22回ジェネリック医薬品品質情報検討会

1.開催日時等
   日時:平成31年 2月 27日(水) 13:30-15:15
   場所:東海大学校友会館 富士の間

2.出席者等(敬称略)
   出席委員(11名):緒方宏泰、奥田晴宏、喜多村孝幸、楠本正明、澤木康平、長島公之、
             武藤正樹、村松章伊、守安貴子、四方田千佳子、渡邊善照
   欠席委員(2名) :西島正弘、檜垣和孝
   参考人      :吉野文枝(日本製薬団体連合会)、
             伏見環、浅見宗俊(日本ジェネリック製薬協会)
   事務局: 
      国立医薬品食品衛生研究所:合田幸広(副所長)、伊豆津健一、吉田寛幸、山本栄一、
                   坂本知昭、加藤くみ子、阿部康弘 (薬品部)
      国立感染症研究所   :鈴木里和(薬剤耐性研究センター)、石川淳 (真菌部)
      厚生労働省      :山本史、大原拓、松田紘美、田中克哉 (医薬品審査管理課)、
                  磯部総一郎、中尾光彩 (監視指導・麻薬対策課)
                  井澤唯史(医薬安全対策課)
      医薬品医療機器総合機構:廣田光恵、香川仁、佐野幸恵、高木和則(ジェネリック医薬品等
                  審査部)
                  上田博文、武綾子、村越功治、木村絵梨(安全性情報・企画管理部)

3.審議概要
(1)開会
   委員11名で開会が告げられた。また、澤木委員(日本歯科医師会)が新たな委員として就任され
  たことが報告された。

(2)平成29 年度「後発医薬品品質確保対策事業」 検査結果報告(案)
   平成29 年度「後発医薬品品質確保対策事業」として、都道府県の協力により実施された医薬品等
  一斉監視指導の検査結果(案)について、900品目55有効成分を検査対象とし、溶出試験、崩壊試験
  又は定量・力価試験に係る検査を実施された結果が報告された(資料22-1)。
   課題となった3有効成分13品目のうち、規格へ不適合となった2有効成分3品目については、原因究
  明と必要な改善策が講じられるととともに、再発防止に向けた指導が製造販売業者へなされたことが
  報告された。また試験方法に課題があった品目については、適切な試験方法へ変更予定である旨の説
  明がなされた。なお、今回自主回収が行われた製剤は、いずれもクラスII分類の回収であり、重篤な
  健康被害のおそれはないと考えられることが確認された。
   以上の内容について、了承された。

(3)学会等での発表・論文及び医薬品医療機器総合機構への相談内容に関する審議
   平成30年4月~9月までの間の文献及び学会発表 (資料22-2) 並びに平成30年度上半期の医薬品
  医療機器総合機構への相談内容 (資料22-3)について報告された。
   文献及び学会発表については、
   ①一包化時に起こる製剤同士の配合変化や外観変化に関して、情報提供のあり方や現場での対応
    状況について議論がなされた。一包化される製剤の全ての組み合わせの情報を得ることは難しい
    ため、製造販売業者は既知情報について添付文書の取り扱いの注意事項に掲載することで対応し
    ていること、また現場の薬剤師は配合変化や粉砕の可否をまとめた書籍を参考にすることや、
    製造販売業者へ問い合わせることで対応しているが、どうしても十分な情報が得られないもので
    一包化が避けられない場合には可能な限り分包する日数を短くすることで対処している旨、報告
    があった。
   ②ドセタキセル静注用製剤の後発品について、含有する添加剤の差異を根拠に先発品との生物学的
    同等性を疑問視する学会報告があった。事務局より、海外状況の調査では理論上のリスクはある
    ものの臨床上の問題を明確に示す報告はなく、また、承認審査の段階では添加剤の差異が生物学
    的同等性に与える影響も含めて妥当性を確認していることが説明された。同製剤については、引
    き続き使用状況や臨床報告について注視していくこととなった。

   医薬品医療機器総合機構への相談受付状況については、
   ③近年の傾向として、年度別の相談件数が減少していること、また相談内容としてジェネリック医
    薬品に対する漠然とした不安の割合も減少していることが報告された。また、特段品質に係る問
    題となる相談は無かったことが確認された。
    以上の内容について、了承された。

(4)ジェネリック医薬品品質情報検討会開催後の改善状況
   第11回検討会から第21回検討会において検討され、課題が指摘された製剤のその後の改善状況につ
  いて、資料22-4のように報告された。一部の品目では薬価削除予定であること、また改善が完了して
  いない品目については引き続き検討を進め改善が完了した段階で成分ごとに再試験を実施し、品質改善
  の確認を行うとの説明がなされ、了承された。

(5)平成31年度製剤試験WGの検討対象候補品目
   平成31年度製剤試験WGの検討対象候補品目リスト(資料22-5)について、事務局から報告がなさ
  れ、了承された。

(6)その他
  ž 厚生労働省医薬品審査管理課より、平成29年3月より、医療用医薬品最新品質情報集 (ブルーブッ
  ク)の公表を開始し、平成30年10月末時点で、ブルーブック作成対象予定の後発医薬品 (薬価削除
  経過措置期間中のものを除く) のうち約58%について、データシートの作成・公表が行なわれている
  ことが報告された (参考資料1)。また、後発医薬品品質情報No.11の発刊について報告された
  (参考資料2)。
  ž 厚生労働省医薬品審査管理課および監視指導・麻薬対策課より、近年承認品目数が増加傾向にある
  バイオ医薬品の後続品(バイオシミラー)についても、本検討会で学術的な課題の検討や市場流通品
  の品質検査を実施する方針であることが報告された。(参考資料3)。
   以上の内容について、了承された。

(7)閉会
   今回で退任される3名の委員(緒方委員、喜多村委員、楠本委員)より挨拶があった。

4.提出資料

資料名
議事次第 PDF
ジェネリック医薬品品質情報検討会メンバー PDF
資料22-1  平成29 年度「後発医薬品品質確保対策事業」 検査結果報告書 PDF
資料22-2-1 後発医薬品文献調査報告書(概要) PDF
資料22-2-2 文献調査結果のまとめ PDF
資料22-2-3 問題指摘論文集(著作権の関係で掲載できません)
資料22-3  医薬品医療機器総合機構後発医薬品相談受付状況 PDF
8 資料22-4  ジェネリック医薬品品質情報検討会開催後の改善状況 PDF
9 資料22-5  平成31 年度製剤試験WG の検討対象候補品目リスト PDF
10 参考資料1 医療用医薬品最新品質情報集(ブルーブック) HP掲載状況 PDF
11 参考資料2 後発医薬品品質情報No.11 PDF
12 参考資料3 バイオシミラーの品質検査について PDF