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ノロウイルス遺伝子型GII/4の発生動向と特徴 |
ノロウイルス遺伝子型GII/4の発生動向 |
近年GU/4と呼ばれる特定の遺伝子型のノロウイルスが世界各地で流行し,多くの集団発生を引き起こしていることが明らかになっています。さらに,GII/4に属するノロウイルスには毎年ないし数年おきに新しい変異株が出現することも示されています。従来ノロウイルスは,国内に限っても検出される遺伝子型が必ずしも全国一様ではなく,地域で流行している株が集団感染や食中毒を起こしていると考えられていました。しかし,少なくても近年のGU/4に関しては世界規模で流行を起こしています。 |
ノロウイルス遺伝子型GII/4の特徴 |
遺伝子型GU/4のノロウイルスが世界的に流行したり、多くの食中毒や集団感染を引き起こす理由として、以下のことが考えられます。
ノロウイルスの代表株であるノーウォークウイルス/68は、分泌型個体では感染が成立しますが、非分泌型個体では感染が成立せず、また、血液型でみるとO型のヒトの感染率が高く、B 型では感染率が低いことが報告されています。
一方、遺伝子型GII/4のノロウイルスは他の遺伝子型と比較して、結合できる組織血液型抗原の種類が多く、またそれぞれの組織血液型抗原への結合力も強いことが示されています。そのため、ノロウイルスの中で、GII/4は最も感受性者が多く、また、感染力が強いウイルスであると考えられています。 |
関連情報 |
ノロウイルスのゲノム解析と流行発生のしくみ(日本感染症学会) ノロウイルスと組織血液型抗原(日本ウイルス学会)
(平成24年12月27日掲載) |
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