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中間報告書追補その2

 

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  【検出下限・定量下限】
 全操作を通したブランク値の標準偏差(SD)の3 倍を検出下限値(LOD)、10 倍を定量下限値(LOQ)とする。

【注解】
 ビスフェノールA(BPA)は、1891年に合成された化学物質で、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂の原料やポリ塩化ビニルの安定剤として多用されている。その国内生産量は平成13年度で約49 万トンである。BPA は2 分子のフェノールとアセトン1 分子の縮合反応物で、その性状は白色の粉末状で、アセトン、メタノールには溶け易いが、水には溶け難い性質を有している。
 BPA は、その汎用性から様々な生産工程からの微量汚染が懸念されている。一方で、微量のBPA を投与する動物実験が実施され、その結果のみが議論されている。しかし、BPAに対するin vivo 系試験の信頼性確保には、実際に動物実験に使用されている飼料、ゲージ、給水瓶、床敷、及び実験環境下の大気等からの実験動物への暴露量を把握する必要がある。
したがって、動物飼料中に含まれるBPAの高感度・高精度な分析法の構築が必要とされている。しかし、飼料の主な原材料として、大豆が使用されていることから、飼料中に含まれる大豆イソフラボン分析に関する報告は幾つかなされているが、飼料中に含まれるBPA分析に関する報告はほとんど見あたらない。

注1 LC/MS 法は誘導体化操作を必要とせず、簡便である。なお、試料の相違により時折
夾雑成分の影響を受ける場合がある。
注2 本法は、床敷試料にも適用可能である。
注3 Waters 社製、Sep-Pak アルミナ-A カートリッジ(1.7 g)等がある。
注4 Waters 社製、Oasis HLB カートリッジ(60 mg)等がある。
注5 BPA は、プラスチック製実験器具、精製水、駒込ピペットのゴムキャップなどにも含まれており、高感度分析を達成するためには次の点等に留意し、操作ブランク値の低減化を図る必要がある。
・精製水には、BPA の汚染が少ないミリQ 水等を用いる。
・ガラス器具は使用前にアセトンで洗浄して使用する。
・カートリッジは、必ず一定量の溶媒等でコンディショニングを行う。
・試薬類の微量採取時には、プラスチック製チップは使用せず、ガラス製マイクロシリンジ等を使用する。
・エバポレーター内をアセトンで留去するなどして十分洗浄して使用する。
注6 Agilent Technologies 製のZonbax XDB 等がある。
注7 移動相:0.01%酢酸−アセトニトリル(55:45)の利用も可能であるが、試料が飼料の場合妨害を受け易い面がある。
注8 飼料は魚粉、大豆等を主原料としており、かなりの脂質成分を含んでいる。このことから、血清や尿を分析試料とした試験溶液調製法は適用困難である。フロリジル及びシリカゲルでは、脂質成分を完全に除去できないが、塩基性、中性及び酸性のいずれかの活性アルミナを用いることにより脂質成分を除去することが可能である。しかし、塩基性及び中性の活性アルミナでは、BPA の回収率が30-40%である(酸性アルミナでは60-80%)ことから、脂質の除去には酸性の活性アルミナが適している。

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