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内分泌かく乱化学物質の健康影響に関する検討会
中間報告書追補その2

 

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  〔研究結果〕
1.PCB
1)コホート研究
 Persky ら(2001)は五大湖の魚類摂食がPCB 暴露と生殖機能に及ぼす影響についての大規模調査に付随して、原コホート群から選択した被験者を対象に甲状腺ホルモンとPCB、DDEとの関連性、ステロイドホルモンとPCB、DDE との関連性について検討した。
 1993 年秋季に行われた原コホート研究から、男性179 例、女性51 例を選択し、PCB、DDE、魚類摂食と甲状腺ホルモン、ステロイドホルモンとの関連性を調べた。男性117 例、女性38 例が船員、男性34 例、女性4 例が漁師で、男性28 例、女性9 例を参照群として含めた。
 血清中PCB 値と五大湖の魚類摂食は女性のサイロキシン(T4)と遊離サイロキシン指数(FTI)の低値、男性のT4 の低値と有意に関連していた。魚類摂食は男性におけるトリヨードサイロニン(T3)値と有意な逆相関性を示した。甲状腺刺激ホルモン(TSH)についての結果は一貫していなかった。男性では性ホルモン結合グロブリン(SHBG)と結合したテストステロンとPCB 値、魚類摂食との間にはともに有意な逆相関性がみられたが、SHBG 又は遊離テストステロン値との間に関連性はみられなかった。硫酸エストロン、卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン、硫酸デヒドロエピアンドロステロンとPCB、DDE、魚類摂食との間には全般に有意な関連性はみられなかった。
 Matsuura ら(2001)は甲状腺ホルモンと類似した構造を有するダイオキシン類(PCDD/Fs)とPCB の乳児への影響の研究を1997 年から3 年間、東京都、埼玉県、石川県、大阪府で行った。1999〜2000 年にさらに20 都道府県を追加し、甲状腺と免疫機能について検討した。
 分娩後30 日目の母乳を415 名から採取した。また甲状腺と免疫機能を評価するため、1 歳時における母乳哺育児337 例と対照群として人工乳哺育児53 例の血液サンプルを採取し、血清中のT4、T3、FT4、TSH 値を測定した。
 母乳哺育児と人工乳哺育児の血漿中T4、T3、FT4 とTSH 濃度は正常範囲内にあり、両群に有意差はみられなかった。分娩後30 日目の母乳中のダイオキシンとPCB 濃度には有意な地域差がみられ、ダイオキシン+co-PCB 濃度は最低値29.5pgTEQ/g 脂肪から最高値13.1pgTEQ/g脂肪まで約2 倍の差がみられた。一方、一歳児のTSH 濃度等に地域差はみられず、また血清中TSH 値と母乳中のTEQ 値との間に有意な関連性はみられなかった。1 歳児において血清中TSH と生後5 日目の乾燥ろ紙血液中TSH 値には有意な相関性がみられた。

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