【装置及び測定条件】
測定には、高速液体クロマトグラフ/質量分析計(LC/MS)及びガスクロマトグラフ/質量分析計(GC/MS)を用い、下記に示す条件(代表例)で測定する。
測定条件
@LC/MS 法
分析用カラム:C18 系カラム注9 (内径 2.1 mm、長さ 150 mm、粒径 5 μm)
カラム温度:40 ℃
移動相:0.003%アンモニア水−アセトニトリル(58:42) 注10
流 速:0.18 mL/min
注入量:10 μL
イオン化法:エレクトロスプレーイオン化(ESI)法 ネガティブモード
フラグメンター電圧:90V
モニターイオン:m/z=227 (BPA)、 m/z=241 (BPA-d16)
AGC/MS 条件
カラム:ヒューズドシリカ・キャピラリーカラム(内径 0.25 mm、長さ 30 m、膜厚 0.25μm)、液相は5
%フェニルメチルシリコンを使用したもの注11。
カラム温度:70℃(2min)−20℃/min―150℃―10℃/min―300℃(5min)
注入口温度:250℃
キャリアーガス:He、1mL/min
注入方法:スプリットレス パージオフ 1min
イオン源温度:230℃ イオン化法: EI ポジ
イオン化電圧:70V
モニターイオン(m/z):BPA(357、 372)、13C-BPA(369)【検量線】
内部標準法により検量線を作成し、定量する。LC/MS においては、BPA とBPA-d16。GC/MS においては、BPA と13C-BPA
の面積値の比から検量線を用いて定量値を求める。
@LC/MS 測定
安定同位体標識内部標準物質BPA-d16 を5ng 含んだBPA の0.5〜100ng/mL の溶液を調製し、その10μL
をLC-MS に注入する。検出には選択イオン検出(selected ion monitoring、SIM)法を採用し、それぞれモニターイオン
m/z=227、m/z=241 により得られたSIM クロマトグラムよりピーク面積を求め、BPA とBPA-d16
の面積比により検量線を作成する。
AGC/MS 測定
試験管にBPA を10〜200ng の範囲で段階的に採り、これに安定同位体標識内部標準物質として13C-BPA を100ng
添加し、BSTFA 200μL を加え、アセトンで1mL に定容する。これを一夜放置し、GC/MS-SIM
で測定し、13C-BPA との面積比で検量線を作成する。 |