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内分泌かく乱化学物質の健康影響に関する検討会
中間報告書追補その2

 

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  3−14 有機フッ素系化合物(PFOS6、PFOA7、PFOSA89
○ 我が国の一般住民の暴露レベルを調べるために、10 地域の272 人(各地域23 - 33人)の地域住民(40 - 77 歳)の血清を分析したところ、すべてのサンプルからPFOSを検出された。その中央値は、26.2 ng/ml(2.8 - 271.1 ng/ml)であった。また、年齢とともに上昇する傾向がみられた。PFOA は、91 人のみで検出、PFOSA は、検出されなかった。地域によってそのレベルに差がみられたことから、生活習慣等の暴露源についての検討を行っている。PFOS については、全員から一定以上のレベルで検出されたことから、その健康影響の有無についても検討する必要があると考えられた。3)

3−15 植物エストロゲン
○ 不妊を主訴とする女性80 人(26 - 43 歳)での尿中のイソフラボノイドを、HPLC-クーロアレイを用いて、ダイゼイン、ゲニシュタイン、glycitein について分析した。それぞれの中央値は、4.0、3.2、0.6 μmol/g クレアチニンであった。エクオールは、21%の対象者で検出された。3)
○ 妊婦配偶者(すなわち生殖能力が証明された男性、平均31.6 歳)において、血清中の植物エストロゲン濃度の平均値(最低値−最高値)(μg/ml)は、エクオール:14.6 (0.006−412.7)、ダイゼイン:67.0 (2.7−445)、ゲニシュタイン:172.4 (3.5−1516.3)で、男子大学生(平均20.4 歳)では、エクオール:6.7 (0.071−170.9)、ダイゼイン:46.5 (1.8−305.9)、 ゲニシュタイン:73.0 (0.1−1007.8)であった。6)
○ (HPLC-Couloarray;検出限界 ダイゼイン:5ng/ml、ゲニシュタイン:15ng/ml、エクオール:2.5ng/ml)
 植物エストロゲンは、食事摂取時間と試料採取時期とに強く影響することが知られているが、尿中、血中エクオールは直前食事の影響がなく比較的安定した結果を得るとされている。このエクオールは、ダイゼインが腸内細菌叢により変化を受けることにより産生されるので食生活や腸内細菌叢の状態を反映するもの考えられる。9)

3−16 重金属
○ 剖検症例を用いた暴露状況は,以下のように要約される。肝臓(18 例)における、水銀は0.08 以下-1.49mg/g 乾燥重量、鉛は0.095-1.38mg/g 乾燥重量、カドミウムは1.05-22.6mg/g 乾燥重量であった。5)

3−17 揮発性有機化合物(トルエン、ベンゼン、キシレン、スチレン、パラジクロロベンゼンなど)
○ その他の環境汚染化学物質の暴露状況と比較する意味で、測定を行った。抹消血、腹水中に0.6〜4.0ppbの濃度で検出され、トルエンが80%に、パラジクロロベンゼンが49%に、o-キシレンが29%に、スチレンが26%に検出された。なお、ナフタレンは全く検出されなかった。1)

 
6 Perfluorooctane sulfonate
7 Perfluorooctanoate
8 Perfluorooctane sulfonylamide
9 撥水剤、フッ素樹脂、界面活性剤等の原料として幅広く利用されている。

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