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LastUpdate:2016/3/31
 
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内分泌かく乱化学物質の健康影響に関する検討会
中間報告書追補その2

 

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   化学物質暴露のモニタリングと同時に、その影響として懸念されている疾病のモニタリングも必要になる。国レベルの統計としては、人口動態死亡統計が最も信頼性の高いものであるが、EDC 関連で注目されている乳房、子宮、前立腺、精巣、甲状腺などの部位のがんについては、5年生存率が高く、死亡統計では不十分である。現在、有志地域によるがん登録が行われており、ある程度の罹患の現状と動向については、把握が可能であるが、人口動態統計と同様、国レベルでの実態把握と継続監視が必要である。幸いにも、地域がん登録は、厚生労働省の第3次対がん10か年総合戦略において重点課題に揚げられており、今後、地域がん登録の精度向上と全国的な標準化が積極的に進められる予定になっている。また、子宮内膜症や精子数、あるいは、器官形成の異常などについても、国レベルでのモニタリング・システムの確立が望まれる。

(2)症例対照研究やコホート研究などの疫学を方法論の基盤とした、人を対象とした研究の推進ある疾病の発生に有機塩素系化合物などの化学物質の暴露が関係しているか否かを実証するためには、疾病を保有している患者さんについてのみ暴露量を測定しても解決しない。また、職業的に化学物質に高度に暴露した人から、化学物質との関連が懸念されている疾病が発生したからといって、それが化学物質暴露に関係しているとは言えない。疫学研究の方法論を用いて、可能な限り偶然・バイアス・交絡による誤りを最小限にする努力をした上で、両者の関連を客観的かつ定量的に表現して初めて科学的根拠となる。本報告書では、それらの科学論文を
系統的にレビューすることにより有機塩素系化合物などの化学物質といくつかの疾病との因果関係についての結論を導こうと試みた。残留農薬の乳がん罹患に及ぼす影響については、欧米からは数多くの証拠が提示された結果、因果関係を肯定するに至らないという現状が示されたが、生活習慣や遺伝的素因などが異なる日本人に関するデータは皆無であるが故、日本人に対する影響については未知である。また、他の疾病や化学物質については、研究の数自体限られており、今後、大規模かつ質の高い疫学研究の方法論に基づいた研究の推進が望まれる。
 具体的な推進が望まれる研究の例を以下に記す。

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