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LastUpdate:2016/3/31
 
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内分泌かく乱化学物質の健康影響に関する検討会
中間報告書追補その2

 

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  2)症例対照研究
 Guo ら(1999)は、油症患者のうち30歳以上の1144 人、コントロールは1135 人を対象とし、インタビューで病院の治療歴を調査した。暴露群795 人、コントロール693 人が解析対象となった。暴露群で皮膚アレルギーのオッズ比が、男性がOR 2.1、女性がOR 2.6 であった。
3)断面研究
 Reichrtova ら(1999)は、スロバキアの2地域(industrial and rural)の満期産2050 からランダムに120 を選択した。暴露は胎盤中の塩素化ベンゼン、有機農薬、PCB を測定した。また、さい帯血のIgE を測定した。120 人が解析対象となった。さい帯血のIgE はp,p’-DDE (r=0.3294,P=0.01)とPCB118 (r=0.3824, P=0.006)と有意に関連していた。

2.その他の物質
 先の、Reichrtova ら(1999)のさい帯血のIgE とp,p’-DDE (r=0.3294, P=0.01)の関連の報告以外にはみられなかった。

〔考察・結論〕
 台湾油症の研究では、PCB の大量暴露が皮膚アレルギー性疾患の罹患率の増加に関連し、スロバキアの研究でもPCB 暴露がさい帯血IgE 濃度の上昇に関連し、PCB 暴露がアレルギー性疾患へ関連することが示唆されていた。しかし、オランダの2つのコホート(3論文)では、バックグランドレベルのPCB・ダイオキシン暴露がアレルギーを減少させるとしている。現時点では、成人期の大量のPCB 暴露はアレルギーの罹患を増加し、胎児期、乳幼児期のバックグランドレベルのPCB・ダイオキシン暴露はアレルギーの罹患を減少させる方向に働くことが考えられるが、報告が少なく、結論は得られない。アレルギーへの影響については研究に乏しく、今後、日本でも前向きの疫学研究で検証する必要がある。

〔参考文献〕

〔表2-13-1 内分泌かく乱物質とアレルギーに関するコホート研究〕

 
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