ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)からの新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)関連情報
http://www.bfr.bund.de/


コロナウイルス感染症(COVID-19)のリスクは依然として深刻に受け止められている
The risk of coronavirus is still taken seriously
29.05.2020
https://www.bfr.bund.de/en/press_information/2020/18/the_risk_of_coronavirus_is_still_taken_seriously-246555.html

(食品安全情報2020年12号(2020/06/10)収載)


 ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)アウトブレイクについてドイツ国民がどのような認識を持ち、特に何に懸念を抱いているかを把握するため、コロナウイルスに関するモニター調査「BfR-Corona-Monitor」を定期的に実施しており、最初の調査結果は2020年3月27日に公表された。BfRのHensel所長によると、既に10回の調査が実施された今もなお、新型コロナウイルスが及ぼす危害は依然として脅威であると認識されていることが明らかになり、メディアによる反応も、「BfR-Corona-Monitor」がドイツ国民の最近数カ月間のリスク認識を正確に把握する指針となり得ることを示している。

「BfR-Corona-Monitor」結果(2020年5月26日)
https://www.bfr.bund.de/cm/349/200526-bfr-corona-monitor-en.pdf


【食品に関する部分のみを要約】


感染経路に関する認識
 調査開始時から、新型コロナウイルスの感染経路に関するモニター調査参加者の認識が明らかにされた。主要な感染経路として「他者との接近」を挙げたモニター調査参加者は、第1回目の調査では81%、10回の調査全体の平均は71%であった(図)。また、科学的見地からは無視できるレベルである「ドアノブへの接触」および「紙幣・硬貨」についても、調査参加者からは比較的高リスクの感染経路と見なされていた(全体平均がそれぞれ48%および32%)。一方、食品、ペット、衣服などを介した感染の可能性は比較的低いと捉えられており、現時点での科学的知見と一致していた。

図:モニター参加者が認識している感染経路の可能性(2020年5月26日のBfR-Corona-Monitor)
「質問:あなたは以下の各項目が新型コロナウイルスへの感染経路となる可能性はどれくらいであると推定しますか?(選択肢は「1.非常に低い」から「5.非常に高い」までの5段階)」に対する回答のうち「4.高い」と「5.非常に高い」の合計が占める割合(3月24日〜5月26日の結果の経時変化)


「BfR-Corona-Monitor」とは
 「BfR-Corona-Monitor」は、新型コロナウイルスのリスクに関するドイツ国民の認識について今後も定期的に行われる予定の標本調査である。無作為に選出された住民約500人に対し、感染リスクに関する認識、および自身が特に気を付けている予防策について、毎週火曜日に電話で聞き取りが行われる。第1回の調査は2020年3月24日に実施され、今回は10回目である。調査データの集計結果はBfRのホームページで定期的に公開される。調査方法およびサンプリングに関する詳細情報は以下のWebページから入手可能である。
https://www.bfr.bund.de/en/bfr_corona_monitor-244792.html



国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部