本文へスキップ

議事概要及び公開資料

第14回ジェネリック医薬品品質情報検討会

1、開催日時等
   日時:平成27年 2月 23日(月) 14:30−16:30
   場所:霞が関ビル35F東海大学校友会館 富士の間

2、出席者等(敬称略)
   出席委員(11名):
    緒方宏泰、川西徹、喜多村孝幸、澤木康平(冨山雅史代理)、西島正弘、檜垣和孝、
    三上栄一、村田正弘(武藤正樹代理)、村松章伊、山本典男、四方田千佳子
   欠席委員(2名):楠本正明、鈴木邦彦
   参考人: 山田良太(日本製薬団体連合会)、伏見環(日本ジェネリック製薬協会)、
        川俣知巳(日本ジェネリック製薬協会)
   事務局: 
    国立医薬品食品衛生研究所: 合田幸広(薬品部)、伊豆津健一(薬品部)、
                  阿曽幸男(薬品部)、香取典子(薬品部)、
                  加藤くみ子(薬品部)、
    厚生労働省等: 森和彦(審査管理課)、井上隆弘(審査管理課)、
            山本剛(安全対策課)、江田美沙子(監視指導・麻薬対策課)、
            美上憲一(医薬品医療機器総合機構ジェネリック医薬品等審査部)、

3、審議概要
(1)開会
   委員9名に代理出席2名を加えた11名で開会が告げられた。
(2)第9回検討会で検討対象となったタムスロシン塩酸塩徐放カプセル0.2mgの溶出試験結果
   第9回検討会(平成24 年9 月)において、後発医薬品の品質を懸念する文献情報が報告
  されたタムスロシン塩酸塩徐放カプセルの溶出試験結果について、資料14-1のように報告さ
  れた。 評価対象とした製剤のうち1製剤において、オレンジブック溶出曲線と比較して溶出
  が遅く類似の範囲にない製剤が確認された。同製剤については、メーカーにより溶出挙動の
  類似性を満たす安定的な製法の確立を行うなど、改善対応が行われるとの報告があった。そ
  の他の製剤はいずれの試験液においても、オレンジブックの溶出挙動と類似の範囲内にあっ
  た。 以上の内容について、確認され了承された。
(3)第7回検討会で検討対象となったテイコプラニン注射剤の成分含量比試験結果   
   第7回検討会(平成23 年9 月)において、文献等の内容のみでは後発医薬品の品質につい
  て判断できないため、念のために試験を行い検討することとなったテイコプラニン注射剤の
  成分含量比試験結果について、資料14-2のように報告された。 試験を行ったいずれの製剤に
  含まれるテイコプラニンの成分含量比も、日本薬局方原薬規格及び欧州薬局方原薬規格の範
  囲内にあることが確認され、了承された。
(4)第13回検討会で報告した溶出試験結果に対するメーカー対応について
   第13回検討会(平成26年9月)において製剤試験ワーキンググループ(製剤試験WG)*
  による溶出試験結果が報告され、溶出規格には適合していたが、溶出挙動の類似性が確認で
  きなかった製剤のうち、トフィソパム錠の3製剤及びゾピクロン錠の1製剤について、資料
  14-3及び参考資料1をもとに追加報告がなされた。 トフィソパム錠の1製剤では、メーカー
  による再試験ではオレンジブック溶出曲線と類似の範囲内であり、ロット内のばらつき要因
  の有無について確認し、対応を行うとのことであった。他の製剤はいずれもメーカー実施の
  溶出試験でも類似の範囲から外れることが確認され、改善対応が行われるとの報告が
  あった。課題が見られた製剤について、今後、改善確認の試験を製剤試験WGにおいて行う
  こととなった。 以上の内容について、確認され了承された。
   * 製剤試験ワーキンググループ(製剤試験WG ):ジェネリック医薬品の品質に関して、
   試験検査を実施し確認を行うため、国立医薬品食品衛生研究所及び地方衛生研究所の担当
   者から構成されるワーキンググループ。 
(5)学会等での発表・論文及び医薬品医療機器総合機構への相談内容に関する審議
   平成26年4月〜平成26年9月までの間の文献及び学会発表(資料14-4)、及び平成26年度
  上半期の医薬品医療機器総合機構への相談内容(資料14-5)について報告された。 エダラボ
  ン注射剤について、in vitro試験でのラジカル消去能の比較から、製剤に含まれる添加剤によ
  り臨床作用が異なる可能性について言及した学会発表が紹介された。同様の発表・文献は第
  9, 10, 11,12回検討会においても報告されているが、添加剤が生体内で作用を示すとは考え
  にくいとする審議結果が確認された。関連学会を通じて本検討会の見解を報告するなど、対
  応を検討することとなった。 イトラコナゾール製剤についてはWGを組織し、第5回検討会
 (平成22 年9 月)で報告された先発製剤のロット間の生物学的非同等を受け、先発企業により
  原因究明と製造管理を検討中である(第5回検討会資料5-2-1)。先発企業の対応が確認でき
  次第、WGによる協議を進めることとなった。また、イトラコナゾール製剤は、生物学的同
  等性の確保が難しい製剤の一つであり、今後も難溶性医薬品の後発品の開発が考えられるこ
  とから、後発医薬品の生物学的同等性に関する研究班との連携も必要との意見が出された。
  添加剤によるアレルギーについては、第12回検討会でも議論されており、後発品に限定せず
  医薬品全体の問題とすべきとの認識が確認された。また、厚労省医薬食品局安全対策課や医
  薬品医療機器総合機構安全部とも情報を共有し、今後も注視していくとの報告があった。ド
  セタキセル錠については、国際的にも品質に対する関心が高いことから、情報を収集し検討
  を進めることとなった。 以上の内容について、確認され了承された。
(6)平成27年度製剤試験WGの検討対象候補品目の選定
   製剤試験WGにより進められている薬効群別の品質確認試験について、平成27年度は抗パ
  ーキンソン剤及び高脂血症用剤を取り上げることとし、検討対象候補品目が提案された(資
  料14-6)。この中から、品目数や溶解性、これまでの検討状況、また複数の規格がある製剤
  については臨床現場における汎用性を考慮して選択し、溶出試験を実施することとされた。
  また、抗菌剤や抗炎症剤を取り上げてほしいとの意見があり、次々年度以降の候補品目とし
  て検討することとなった。
(7)その他
 
    事務局より、オロパタジン塩酸塩錠5mgの製剤試験WGの試験結果についての経過報告が
  なされた(参考資料2)。 また、後発医薬品の品質に関する文献や学会発表等の著者に
  対し、その具体的な内容について、ジェネリック製薬協会から行っている問い合わせに
  際し、本検討会の概要と検討会座長名義の調査協力依頼文書(参考資料3)を添付することが
  提案され、了承された。委員より、後発医薬品の使用量の増加と社会的な関心の高まりに
  対応して、検討会の活動内容について、より積極的な情報発信が必要との意見があった。

4、提出資料

提出資料 資料名
議事次第 pdf
ジェネリック医薬品品質情報検討会メンバー pdf
資料14-1 第9回検討会で検討対象となったタムスロシン塩酸塩徐放カプセル
      0.2mgの 溶出試験結果
pdf
資料14-2 第7回検討会で検討対象となったテイコプラニン注射剤の
     成分含量比試験結果
pdf 
資料14-3 第13回検討会で報告した溶出試験結果に対するメーカー対応について pdf
資料14-4-1 後発医薬品文献調査報告書(概要) pdf
資料14-4-2 文献一覧表 pdf 
8 資料14-4-3 問題指摘論文集(上記一覧表の一部。
       著作権の関係で掲載できません。)
9 資料14-5 医薬品医療機器総合機構後発医薬品相談受付状況 pdf
10 資料14-6 平成27年度製剤試験ワーキンググループの検討対象候補品目リスト pdf 
11  参考資料1 第13回検討会資料13-1の一部抜粋 pdf
12 参考資料2 オロパタジン塩酸塩錠5mgの自主回収についての経過報告 pdf
13 参考資料3 文献調査への協力依頼時における添付書類について pdf
14  参考資料4 後発医薬品品質情報No.2 一覧