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内分泌かく乱化学物質の健康影響に関する検討会
中間報告書追補その2

 

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  〔研究結果〕
1.有機塩素系化合物
 有機塩素系化合物について前立腺がんとの関連を検討した研究は、2000 年12 月31 日まではクロロフェノキシ除草剤に関する2 件のみであったが、2001 年1 月1 日から2004 年10 月31日までの間に新たに8 件の報告があった(ただし、同じ研究調査対象者での重複あり)。
1)コホート研究
 Saracci ら(1991)による10 ヶ国約18000 人のコホートを利用した後ろ向きコホート研究では、2,4-T などのクロロフェノキシ除草剤暴露者で有意なSMR の上昇はみられなかった(SMR:111,95%CI: 75-158)。
 McLennanら(2002)による米国ルイジアナ州のアトラジン及びトリアジン系除草剤製造工場従業員2045 名の後ろ向きコホート研究では、現在従事者で有意なSIR の上昇がみられた(SIR: 300,95%CI: 110-652)。
 Alavanja ら(2003)による米国ノースカロライナ州及びアイオワ州のAHS(農業健康調査)における男性農薬散布者55332 名のコホート研究では、アトラジンを含めて有機塩素系化合物暴露による有意なSIR の上昇はみられなかった。
 Rusiecki ら(20043)によるAHS(農業健康調査)における男性農薬散布者55942 名のコホート研究では、アトラジン暴露による有意なSIR の上昇はみられなかった。
2)コホート内症例対照研究
 Charles ら(2003)による米国の5 つの電気事業会社の従業員のコホート内症例対照研究では、PCB 暴露(2128 時間以上)によるリスクの上昇はみられなかった(OR:1.47, 95%CI: 0.97-2.24)。
 Mills ら(2003)による米国カリフォルニア州の農業労働組合員のコホート内症例対照研究では、Heptachlor 暴露(OR: 2.37, 95%CI: 1.22-4.61)とLindane 暴露(OR: 2.01, 95%CI: 1.12-3.60)でリスクの上昇がみられた。量反応関係もみられた。他の有機塩素系化合物暴露による有意なORの上昇はみられなかった。
 Hessel ら(2004)による米国ルイジナアナのアトラジン製造工場のコホート内症例対照研究では、PSA テストを1 回以上受けた者では、暴露によるOR の上昇はみられなかった。
3)症例対照研究
 Settimi ら(2001)によるイタリアの5 カ所の農村地域での病院ベースの研究では、有機塩素系農薬暴露(OR: 2.5, 95%CI: 1.4-4.2)、DDT 暴露(OR: 2.1, 95%CI: 1.4-4.2)、Dicofol+Tetradifon 暴露(OR: 2.1, 95%CI: 1.2-3.8)でOR の上昇がみられた。
 Ritchie ら(2003)による米国アイオワでの病院ベースの症例対照研究では、PCB、DDE などの有機塩素系化合物の暴露によるOR の上昇はみられなかった。
4)横断面研究(エコロジカル研究を含む)
Schreinemacher ら(1999)のエコロジカル研究ではクロロフェノキシ除草剤を使用する小麦の作付け面積が大きい地域で有意なSRR の上昇がみられている(SRR: 1.24, 95%CI: 1.14-1.36)。

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