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内分泌かく乱化学物質の健康影響に関する検討会
中間報告書追補その2

 

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  3−4 フタル酸エステル類
○ 抹消血中、腹水中に、フタル酸モノブチル(MBP)、フタル酸モノベンジル(MBzP)、フタル酸モノ-2-エチルヘキシル(MEHP)が、平均で1〜5ng/mL の濃度で検出された。
1)
○ DEHP(分析ガイドラインによる方法、定量限界 10.0 ppb)
 新たに採取されたさい帯血、母体血、母乳及び腹水の試料における、分析ガイドラインによる方法(対象症例数 221 例)での検討では、血液中からの検出は12 例のみで、最大32.0 ppb、特に母体血とさい帯血においては検出されなかった。腹水中からの検出は4 例のみで、最大35.0 ppb であった。2)
○ 職域暴露集団での横断面研究で得られた尿サンプル(取り扱い作業者94 名、対照者102 名)について、尿中フタル酸エステル類代謝物(フタル酸モノブチル、フタル酸モノエチルヘキシル)が分析されたが、取り扱い作業者では、フタル酸モノブチルが12.4 -22836.9 μg/g クレアチニン、フタル酸モノエチルヘキシルが1.1 - 9753.2 μg/g クレアチニン、と高いレベルで代謝物が検出された。一般住民のフタル酸エステル類の暴露レベルは、かなり低いことが報告されているが、職域ではかなりの暴露を受ける集団が存
在することが確認された。3)
○《水道における研究》
 水道水を通じた暴露量評価については、以前の調査結果で検出頻度が高かったフタル酸エステル類(DEHP、フタル酸ジ-n-ブチル(DNBP))について、詳細に調査された。全国10 水道事業体の11 浄水場(急速ろ過方式10 か所、緩速ろ過方式1 か所)を対象に、各浄水場において各1 回、原水(河川水、湖沼水、ダム水、地下水)及び浄水(浄水場出口の水)の調査を行い、さらに上記の浄水場中の4 浄水場(急速ろ過方式)を対象に、月ごとの汚染状況の変動を把握するため、月1 回、原水及び浄水の調査を行った。
 全国調査の結果では、原水中のDEHP は、平均値が0.18 μg/L(範囲が<0.05〜1.0μg/L)で、浄水中は、平均値が0.02 μg/L(範囲は<0.05〜0.10 μg/L)であった。DNBP については、原水中が、平均値は0.05 μg/L(範囲は<0.05〜0.10 μg/L)浄水中は、すべて<0.05 μg/L であった。また、4 浄水場すべてにおいて、調査期間における原水中の濃度変動は、それほど大きくなかった。ただし、ある浄水場については、原水より浄水で濃度が高くなる場合が多く、浄水の最大濃度は、DEHP、DNBP でそれぞれ0.31 及び0.27 μg/L であった。この浄水中の最大濃度は、現在のTDI と比較した場合、非常に小さい値(DEHP については0.004〜0.016%、DNBP については0.008%)であることが判明した。4)

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