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内分泌かく乱化学物質の健康影響に関する検討会
中間報告書追補その2

 

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  [生殖機能への影響]

2−11 精子数

〔要旨〕
 内分泌かく乱化学物質等の化学物質(ダイオキシンを除く)の男性生殖器系への影響として精子数の低下等を扱った疫学研究について、平成13 年度は2001 年までに検索された断面研究6 件、コホート研究1 件、コホート内症例対照研究1 件について文献的考察を行った。今回2001年以降の文献について更新作業を行い、2004 年までの文献として新たに22 文献を追加し合計30 文献となった。それらの研究デザインは、断面研究15 件、症例対照研究9 件、その他6 件と分類された。対象となった男性集団は、健常者5 件(妊孕能あり2 件、妊孕能不問3 件)、男性不妊外来患者9 件、職業性暴露集団13 件、直接暴露集団2 件(DES、油症各1 件ずつ)、その
他1 件(疾病の死亡率、発生率からの統計)であった。暴露要因としては、農薬・殺虫剤13 件、PCB 等有機塩素系化合物6 件、フタル酸2 件、スチレン2 件、その他の有機溶剤等2 件、その他5 件(DES、大気汚染、トリハロメタン、不特定環境汚染物質、不特定の因子、各1 件ずつ)が挙がった。これらの暴露要因の精子への影響については、30 文献中、検討項目の少なくとも一部に有意な関連を示したもの22 件、有意な関連なし6 件、関連不明2 件、という結果であった。そのうち、農薬・殺虫剤では13 件中10 件、有機塩素化合物では6 件すべて、フタル酸では2 件ともに精子への何らかの影響を示していた。精子への影響を評価する検討項目には、通常の精液検査パラメータ(精液量、精子濃度、総精子数、精子運動率、精子正常形態率又は異常形態率、精子生存率)の他に、コンピュータ自動精子分析機(CASA)による精子運動性パラメータ、FISH 法で検出した精子核染色体異数性頻度、コメット法による精子核DNA 断片化率等が含まれていた。

〔目的〕
 内分泌かく乱化学物質の男性生殖器系への影響のひとつとして、近年におけるヒトの精子数減少など精液の質低下傾向が危惧されている。内分泌かく乱化学物質の精子への影響は、野生動物での事例や動物実験では確認されているが、人での影響についてはまだ確実な証拠が示されていない。ここでは内分泌かく乱作用を示す可能性のある化学物質(ダイオキシンを除く)の精子への影響を扱った疫学研究の現状を把握する目的で文献的考察を行った。

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