(食品安全情報2022年11号(2022/05/25)収載)
英国保健安全保障局(UK HSA)は、ノロウイルス拡散防止のための簡単な方法について国民に改めて注意喚起を行っている。イングランドの通常サーベイランスによると、1月末から2月にかけての4週間に、当初は教育関連施設で、そして現在は介護施設でノロウイルス感染アウトブレイクが増加しており、今回の注意喚起はこれを受けて行われている。
ノロウイルスは感染力が強く、感染すると嘔吐や下痢を呈するが、通常は数日で症状が治まる。感染したヒトまたは汚染された物の表面に接触することによって容易に感染する。
教育関連施設、特に保育施設からアウトブレイクの増加が始まり、HSAへの報告件数は予想されるレベルより48%多かった。
介護施設でのアウトブレイク発生のHSAへの報告は、2022年第6週(2月7日から始まる週)の24件から、第7週には40件に増加した。
介護施設でのアウトブレイク件数は全体では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック前に想定されていたレベルよりは少ないが、この先数週間も増え続ける可能性が高く、介護施設でアウトブレイクが増加した後には病院でも増加することが多い。このため、ノロウイルス拡散防止のための方法を守ることが重要であり、以下にその方法を挙げる。
HSAの国内ノロウイルスサーベイランスチームは、異常なノロウイルスの活動およびアウトブレイクの発生を早期に検知するため、入手可能なあらゆるサーベイランスデータの綿密な観察を続けていく。
イングランドにおけるノロウイルスおよびロタウイルスに関する情報が以下のWebページから入手可能である。
https://www.gov.uk/government/statistical-data-sets/national-norovirus-and-rotavirus-bulletin-management-information--2