米国疾病予防管理センター(US CDC)からのノロウイルス関連情報
https://www.cdc.gov


カナダのブリティッシュ・コロンビア州産の生牡蠣に関連して複数州にわたり発生しているノロウイルス感染アウトブレイク(2022年4月6日付更新情報)
Norovirus Outbreak Linked to Raw Oysters from British Columbia
Updated April 6, 2022
https://www.cdc.gov/norovirus/outbreaks/index.html

(食品安全情報2022年8号(2022/04/13)収載)


 米国疾病予防管理センター(US CDC)および米国食品医薬品局(US FDA)は、カナダ公衆衛生局(PHAC)、カナダ食品検査庁(CFIA)、および州・地域の当局と協力し、カナダのブリティッシュ・コロンビア州産の生牡蠣に関連して複数州にわたり発生しているノロウイルス感染アウトブレイクを調査している。

〇 アウトブレイク調査の詳細

 2022年4月6日までに、少なくとも計103人のノロウイルス感染患者が米国の13州から報告されている。CDCは、本アウトブレイクの患者数をより正確に特定するため州・地域の当局と協力して調査を進めている。FDAは、ノロウイルス汚染の可能性があるカナダ産の生牡蠣を提供・販売しないよう飲食店および小売店に注意喚起している(以下Webページ参照)。
https://www.fda.gov/food/alerts-advisories-safety-information/fda-advises-restaurants-and-retailers-not-serve-or-sell-potentially-contaminated-raw-oysters-canada

 ノロウイルスは米国で発生する食品由来疾患の主要な原因となっている。しかしながら、州・地域・領土の保健部門には、ノロウイルス感染患者の発生を国のサーベイランスシステムに報告することは義務付けられていない。したがって、特に医療機関を受診しない場合など、多くの患者の存在が把握されていない可能性がある。米国では、ノロウイルス感染アウトブレイクが毎年約2,500件報告されている。ノロウイルス感染アウトブレイクは年間を通じて発生しているが、11〜4月に特に発生件数が多くなる。

 州・地域の公衆衛生当局は、患者が発症前1〜4日以内に喫食した食品について聞き取り調査を行っている。患者の多くが生牡蠣の喫食を報告した。

 州・地域の当局は、患者が食事をした飲食店から牡蠣の供給元に関する情報を収集した。FDAは、汚染された可能性がある生牡蠣がカナダのブリティッシュ・コロンビア州Baynes Soundの南部・中央部で採捕されたことを確認した。FDAおよび州当局は、当該生牡蠣の出荷先を特定し販売対象から確実に除外されるようにするため、前向き追跡調査を行っている。

 本アウトブレイク調査は継続している。



国立医薬品食品衛生研究所安全情報部