(食品安全情報2017年4号(2017/02/15)収載)
カナダ公衆衛生局(PHAC)は、連邦および複数州の公衆衛生当局と協力し、生および加熱不十分のカキに関連してブリティッシュ・コロンビア、アルバータ、およびオンタリオの3州で発生している胃腸疾患患者を調査している。連邦レベルの調査が継続されているが、当該州の公衆衛生当局は、患者とブリティッシュ・コロンビア州産のカキの喫食との関連を特定した。
患者全員に対し検査が実施されたわけではないが、数人の患者でノロウイルス感染が確認されている。まだ検査が行われていない患者についても、汚染されたカキの喫食を原因とするノロウイルス感染症が疑われる。
本アウトブレイクのカナダ国民へのリスクは低く、カキを内部温度90℃で90秒以上加熱すること、および適切な手指の洗浄と食品の安全な取扱いを実施することで感染を予防することができる。
アウトブレイク調査の概要
2017年2月7日までに、カキの喫食に関連した胃腸疾患患者が3州から計202人報告されている。州別の内訳は、ブリティッシュ・コロンビア(143人)、アルバータ(35)、およびオンタリオ(24)である。死亡者は報告されていない。患者の発症日は2016年12月〜2017年1月である。患者全員がカキの喫食を報告した。汚染源の調査が続けられている。