(食品安全情報2016年6号(2016/03/16)収載)
輸入イチゴのノロウイルス汚染、乳製品へのメラミン混入、オリーブオイルのラベル誤表記などに代表される食品関連インシデントは、かなり前から国際的な様相を呈している。グローバル化したシステムにより生産される食品はどの程度安全なのか、また、グローバル化の結果として消費者の健康保護にもたらされる課題は何か。2016年2月18〜19日にベルリンで開催されるドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)主催のシンポジウム「グローバル化した食品供給チェーンがもたらすリスク(Risks along global food commodity chains)」において、専門家がこれらの問題などについて議論する予定である。食品取引のグローバル化の進展は、ほとんどすべてのタイプの食品が世界中でいつでも喫食可能になることを意味する。しかし、世界規模の食品供給チェーンは時として複雑な場合があり、消費者の健康保護に全く新しい課題を突き付けている。国際的な連携のもとに、この分野の研究および調査がさらに強化・推進されることが期待される。