ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)からのノロウイルス関連情報
http://www.bfr.bund.de/


目に見えない敵:ウイルス性食中毒を防ぐための助言
Invisible enemies - tips to ensure that viruses don’t spoil your appetite
16.12.2013
http://www.bfr.bund.de/en/press_information/2013/33/invisible_enemies___tips_to_ensure_that_viruses_don_t_spoil_your_appetite-188675.html

(食品安全情報2014年1号(2014/01/08)収載)


 ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)は、食品由来ウイルス感染症の予防に関する消費者向けの最新の助言を収載した小冊子を発行した。

 ドイツ史上最も深刻な被害をもたらした食品由来ノロウイルスアウトブレイクは、2012年秋に東ドイツの保育施設および学校で発生した。このアウトブレイクでは、合計で約11,000人の小児や若年者が感染した。ウイルスは、主に感染者または感染動物との直接接触を介してヒトに感染する。しかし、ノロウイルス、ロタウイルス、A型肝炎ウイルス、E型肝炎ウイルスなどは、食品を介して感染することもある。これらのウイルスの伝播に関連することの多い食品は、冷凍ベリー類およびカキやイガイなどの貝類である。一方、ドイツ国内に流通する生鮮ベリー類は、これまでにアウトブレイクの原因となったことはない。冷凍工程でベリー類に添加される水が汚染源の一つとなる可能性がある。BfRは冷凍ベリー類およびカキ、イガイなどの貝類を生で喫食しないよう助言している。食肉や内臓肉についても、念のため喫食前に加熱すべきである。

 肝炎ウイルスおよびノロウイルスは食品中に生残するその他のほとんどの病原体と比べて耐熱性が高いことが実験的に示されている。そのため、喫食前に食品を均一にしっかりと加熱することが、食品由来ウイルス感染症のリスクを低減する方法として適切であると思われる。電子レンジなどによる短時間の加熱(煮沸)では不十分であり、食品を冷凍してもウイルスは死滅しない。

 BfRは、小冊子「消費者への助言:食品由来ウイルス感染症を防ぐために(Consumer Tips: Protection against Food-borne Viral Infections)」において、多くの有益な情報を提供している。本小冊子(ドイツ語のみ)はBfRの以下のサイトから入手可能。
http://www.bfr.bund.de/cm/350/verbrauchertipps-schutz-vor-viralen-lebensmittelinfektionen.pdf



国立医薬品食品衛生研究所安全情報部