(食品安全情報2007年14号(2007/07/04)収載)
スコットランドでは、腸管感染症(IID)の一般的アウトブレイクのサーベイランスシステムとして1996年にObSurvが設立された。このほどまとめられた2007年第一四半期の報告では、IIDの一般的アウトブレイクは100件報告され、2006年同時期の124件から24件減少した。
このうち細菌によるアウトブレイクは8件で、Salmonellaが3件、Clostridium difficileが2件(うち1件はノロウイルス感染も含む)、Shigella sonnei, Campylobacter及びE.coli O157が各1件であった。同国では細菌によるIIDの原因としてCampylobacterが最も多いが、アウトブレイクは1996年から2006年までの間に26件のみで比較的少なく、2006年は報告がなかった。Shigellaによるアウトブレイクも比較的まれであり、1996年以降に6件、2006年は1件であった。Salmonellaは3件、Cryptosporidiumは1件であった。
ノロウイルスによるアウトブレイクは88件であった。原因不明のアウトブレイクが4件あり、患者数は129人であった。このうち2件は院内感染であった。