ドイツ連邦リスクアセスメント研究所(BfR)からのノロウイルス関連情報
http://www.bfr.bund.de/


2006年の食品由来感染症患者
Registration of foodborne infections and intoxications at the Inspectorate for Health Care and the Food Consumer Product Safety Authority, 2006
2007-10-04
http://www.rivm.nl/bibliotheek/rapporten/300103001.html
http://www.rivm.nl/bibliotheek/rapporten/300103001.pdf(PDF)

(食品安全情報2007年21号(2007/10/10)収載)

 食品消費者製品安全局(VWA: Food and Consumer Products Safety Authority)と医療監察局(IGZ: Health Care Inspectorate)への登録データにもとづいたRIVMによる食品由来感染症についての分析結果。食品由来感染症の患者数はこの2年間は少数で安定していた。2006年、患者のほとんどはノロウイルス感染であったが、入院患者のほとんどはサルモネラ感染であった。

 2006年、消費者からVWAに報告された食品由来感染症の報告数は530件(患者総数1,329人)であった。2005年の535件(患者総数1,431人)に近い報告数であるが、報告に含まれている患者数は減少していた。これは食品由来による感染患者の減少傾向を示唆している。一方、IGZは医師から義務にもとづく報告を受けており、食品由来感染患者の報告数は2001年には143人であったが2004年以降は例年90人前後であり、減少幅は小さいものの、減少傾向が確認されている。

 2006年、食品由来疾患における最も重要な病原体はノロウイルス、カンピロバクター及びサルモネラであった。患者の大部分(280人/476人)はノロウイルス感染によるものであったが、食品由来感染による入院患者25人のうち79%はサルモネラ感染によるものであった。地域の保健機関が食品由来感染の原因としてのノロウイルスを十分認識していない場合が多いことに注意すべきである。

 VWAとIGZに報告される患者数は実際よりかなり少なく、実際の患者数は1年に300,000人から750,000人と推定されている。このため、政府、生産業者、供給業者、取扱者及び消費者は継続して食品安全に注意を払うべきであるとしている。RIVMは、食品の適切な取り扱いに関する注意を促している。


国立医薬品食品衛生研究所安全情報部