EPI-ICE, Volume 2, Issue 6, June 2006
http://www.ssi.dk/sw379.asp
2006年6月初め、アイスランド北部のAkureyriに向かって航行中のクルーズ船内で急性胃腸感染のアウトブレイクが発生した。患者2人の検便検体がLandspitali大学病院の検査室に送付され、ノロウイルス感染であることがわかった。英国の保健保護局(HPA)が検査機関での結果を受け、北大西洋の他のクルーズ船に通知したが、現在のところ感染は広がってはいない。
ノロウイルスは、クルーズ船にとって大きな問題となっている。アイスランドでも、ノロウイルス感染が過去数年間、特に夏においてかなり増加しており、レストラン、ホテル、旅行業界が影響を受けている。また、最近は高齢者施設や医療施設でもアウトブレイクが発生しており、居住者、患者および職員にとって大きな問題となっている。
感染力が非常に強いため、衛生状態を厳重に監視することが重要である。主要な伝播経路は便であるが、患者の吐物のエアロゾル化による伝播の例もある。ノロウイルス感染の主な症状は下痢や嘔吐であり、腹痛、筋肉痛、頭痛、発熱を伴うこともある。健康な人の場合は治療を受けなくても1〜3日間以内に回復することが多い。感染した人は他の人の食事の準備に関わってはならない。手洗いと衛生管理が最も効果的な予防法である
http://www.landlaeknir.is/Uploads/FileGallery/EPI%20-%20ICE%202006/June.2006_EPI-ICE.pdf