チリ農業省からOIEに繁殖用七面鳥におけるインフルエンザA/H1N1ウイルスのアウトブレイク2件が報告された。アウトブレイクは2009年7月23日から発生しており、8月20日に確認され、8月21日に報告された。アウトブレイク2件合計の感染率は61.4%(36,585羽/59,554羽)、死亡は0羽である。
上記2件のアウトブレイクは同じ会社の2カ所の七面鳥繁殖農場で発生した。発生した農場は適切なバイオセキュリティ対策が取られている農場である。
臨床症状を呈する前に、七面鳥の一部は呼吸器症状を持つヒトと接触していた。当該繁殖施設では血清学的モニタリングが行われており、2009年7月28日までの検査結果は陰性であった。血清学的検査によりH5、H7ウイルスの存在は否定され、パンデミックインフルエンザウイルス A/H1N1 2009の存在が確認された。検体はチリ保健省公衆衛生研究所(ISP: Public Health Institute of Chile)に送付され、パンデミックインフルエンザウイルス A/H1N1 2009がリアルタイムPCRで確認された。H1およびH3季節性インフルエンザウイルスのRT-PCR検査は陰性であった。検体はOIEレファレンス検査機関に送付予定である。
検疫、スクリーニング、汚染施設の消毒、ワクチン接種の禁止を行い、症例動物の治療は行わない等の対策がとられている。
http://www.oie.int/wahis/public.php?page=weekly_report_index&admin=0(Weekly Disease Information)
http://www.oie.int/wahis/public.php?page=single_report&pop=1&reportid=8389