FAO-OIE危機管理センターは専門家チームを立ち上げ、各国政府の以下の取り組みに協力する。すなわち、新型H1N1ウイルスはブタとは直接の関係がないことを確認し、動物疾患サーベイランスを強化し、新型ウイルスがブタに伝播した場合に備えて即時対応できるようにし、ブタ関連産業をこのウイルスから保護する取り組みである。また、世界中の技術スタッフにブタ群でインフルエンザ様疾患を確認した場合には即座に報告し、FAO/OIEレファレンス検査機関に検体を送付するよう依頼した。現時点では伝播はヒト−ヒトでのみ起きているようである。この新型インフルエンザAウイルスがブタから直接ヒトへと伝播したエビデンスはない。状況のより詳細な把握のための更なる調査が予定されている。
フードチェーンへの危害の恐れはなし
フードチェーンへの危害の恐れのエビデンスはない。現時点では動物ではなくヒトの中で起きている緊急事態である。この新型ウイルスがブタに伝播していないことを確認し、ヒトと動物の疾患の間の直接の関連の有無を確認し、ヒト、鳥およびブタそれぞれのインフルエンザウイルスから遺伝情報をいかに獲得したかを解明する必要がある。
FAOは各国政府にブタの疾患サーベイランスの強化を求めている。
http://www.fao.org/news/story/en/item/13002/icode/