英国食品基準庁(UK FSA)からのカンピロバクター関連情報
http://www.food.gov.uk/


市販生鮮鶏肉のカンピロバクター汚染調査の一部変更
Changes to the Campylobacter retail survey
21 September 2017
https://admin.food.gov.uk/news-updates/news/2017/16556/changes-to-the-campylobacter-retail-survey

(食品安全情報2017年21号(2017/10/11)収載)


 英国食品基準庁(UK FSA:Food Standards Agency)は、小売店で販売されている英国産の生鮮鶏肉のカンピロバクター汚染調査を一部変更する予定である。

 FSA主導の本プログラムについてFSAと業界との間で話し合いがもたれ、大規模小売業者9社はカンピロバクターの検査を独自に行い、その結果を自社の消費者向けウェブサイトに発表することに同意した。小売業者による検体採取および検査はFSAが確立したプロトコルに従って行われるため、公表された結果は相互比較可能なものになると考えられる。また、FSAは、各検体の検証および業界の平均値算出のために各小売業者の生データにアクセスでき、検査結果に関する見解を公表する権利を保有する。各小売業者はプロトコルに従う旨の誓約書を提出している。この協定を受けて、大手9社はFSAの年次調査の対象から除外されるが、消費者はこれらの業者のカンピロバクター汚染低減への取組み状況を今後も追跡することができる。

 鶏肉のカンピロバクター汚染レベル低減において大手の小売業者・製造業者が大きな成果を収めたことから、FSAは今後、改善の余地があると考えられる比較的小規模な業者に取り組みを集中させる予定である。

 小規模な供給業者に取り組みを集中させることにより、大規模小売チェーンがあげたような成果が食品供給チェーン全体に拡大されると考えられる。従って、市販鶏肉のカンピロバクター汚染に関する4年目の年次調査では、小規模加工業者から鶏肉を仕入れる可能性が高い小規模小売チェーン、個人商店、および市場に出店した露店が焦点となる。

 FSAは今後、加工ラインの改善が大規模業者と同じレベルにはまだ達していない小規模加工業者に支援の重点を移していく。これらの業者の市場占有率は低いが、その多くがケータリング業者や地域の小売業者に製品を出荷している。FSAは、すべての英国産鶏肉についてカンピロバクター汚染レベル低減への取り組みを続け、また、大規模小売業者のカンピロバクター汚染対策状況を確認するためその検査結果を注視していく。


(食品安全情報(微生物)No.14 / 2017 (2017.07.05) UK FSA記事参照)



国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部