英国食品基準庁(UK FSA)からのカンピロバクター関連情報
http://www.food.gov.uk/


消費者はカンピロバクター対策の継続を要望
Consumers call for more action on Campylobacter
18 August 2016
https://admin.food.gov.uk/sites/default/files/campylobacterconsumersurvey2016_0.pdf (調査報告書PDF)
https://admin.food.gov.uk/news-updates/news/2016/15433/consumers-call-for-more-action-on-campylobacter

(食品安全情報2016年18号(2016/08/31)収載)


 英国食品基準庁(UK FSA)が発表した調査結果によれば、消費者は、食品業界が鶏肉のカンピロバクター汚染に対する取り組みを継続することを望んでいる。英国ではカンピロバクターが食中毒の最大の原因である。

 今回の調査結果によると、消費者の2/3(66%)は、汚染レベルが最も高い鶏肉の割合を10%未満にするという現行の合意目標を越えるまで、業界はカンピロバクター汚染低減策を継続すべきであると考えている。また、調査参加者の75%は、汚染レベルが最も高い鶏肉の割合を小売業者が顧客に開示すべきであると考えている。

 今回の調査結果は、頻発するカンピロバクター食中毒の継続的な低減対策の一環として行われていた鶏肉のカンピロバクター汚染検査が今月再開されたことに合わせて発表された。この検査は、結果の信頼性を確保するために検査方法を見直すとして2016年4月に中断されていた。

 今回のFSAの調査によると、調査参加者の76%が小売業者に対し、販売する生の鶏肉にどのようなカンピロバクター低減対策を行っているかについてさらに積極的に情報提供することを望んでいる。また、半数以上(53%)が、汚染レベルの最も高い鶏肉について、普段利用している店での陽性率が業界の平均値より高いことがわかった場合は購入店を変更すると答えた。


改善の兆し

 市販鶏肉のカンピロバクター汚染検査は2014年に開始され、四半期ごとにその結果が発表されてきた。2016年初めまでの結果をみると、汚染レベルが最も高い鶏肉の割合は2014年12月の19%から2016年2月には11%に低下した。

 現在行っている検査では、2016年8月から2017年7月までに、英国のすべての主要な小売チェーンと個人商店から冷蔵生鮮丸鶏4,000検体を採集する予定である。検査結果は、小売チェーン間での比較も含めて四半期ごとに一般に発表される。2017年1月に最初の集計結果が発表される予定である。


(食品安全情報(微生物)No.10 / 2016 (2016.05.11) UK FSA記事参照)



国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部