フィンランド食品安全局(Evira)からのカンピロバクター関連情報
http://www.evira.fi/portal/fi/


フィンランド産の家禽肉のカンピロバクター汚染率は夏の終わり頃が最も高い
CAMPYLOBACTER MOST PREVALENT IN POULTRY IN LATE SUMMER
2.12.2016
https://www.evira.fi/globalassets/tietoa-evirasta/julkaisut/julkaisusarjat/elintarvikkeet/risk-assessment-of-campylobacter-spp.pdf (研究報告書PDF)
https://www.evira.fi/en/about-evira/news/2016/campylobacter-most-prevalent-in-poultry-in-late-summer/

(食品安全情報2016年26号(2016/12/21)収載)


 最近行われた研究によると、フィンランド産の家禽肉のカンピロバクター汚染率は、1年間のうちで他の時期に比べて夏の終わり頃が最も高いことがわかった。年間ベースでは、小売店で販売されているフィンランド産生鮮鶏肉の10%弱、生鮮七面鳥肉の3%強がカンピロバクターに汚染されていた。この研究はフィンランド食品安全局(Evira)とヘルシンキ大学との共同プロジェクトで、新しい統計モデルの開発も行われた。小売りレベルの家禽肉、豚肉および牛肉のカンピロバクター汚染率および汚染濃度がこのモデルを用いて推定された。小売店で採取された豚肉および牛肉の検体(約800検体)からはカンピロバクターは検出されなかった。

 Eviraおよびヘルシンキ大学食品環境衛生学研究室は、フィンランド産の豚肉、牛肉および家禽肉の喫食による食中毒のリスクについて3年間にわたる共同研究を行った。この研究ではフィンランド産の生鮮食肉のみが対象とされ、合計で約2,000検体の検査が行われた。2012〜2014年に採取された検体はすべてヘルシンキ市内の食品店で採取されたが、これらはフィンランド国内で販売される国産生鮮食肉全体の90%以上を代表している。マリネおよび塩漬けにされた食肉も食中毒の原因となるが、食肉中のカンピロバクターの濃度は加工過程で低下すると考えられる。小売店で販売される国産食肉でマリネに加工されていないものは20〜30%のみで、フィンランド国内で販売される外国産食肉はほとんどがマリネに加工されている。



国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部