(食品安全情報2015年12号(2015/06/10)収載)
食鳥処理場でのカンピロバクター汚染の低減を目指すキャンペーン活動「Campylobacter Abattoir Campaign」を支持する食品事業経営者の数が増えている。
英国食品基準庁(UK FSA)のカンピロバクター対策チーム(Campylobacter Leads)によると、生産方法の変更を目指した段階的な活動により、多くの食鳥処理場が装置や処理済みの家禽にカンピロバクター検査を導入するようになったとしている。
70人以上の検査官と獣医師からなるチームが6カ月にわたる活動を2015年2月に開始した。このチームは、食鳥処理の各段階(一時待機、湯漬け、脱羽、内臓除去、洗浄、冷却)にわたって生産方法の改善を探るため、食品事業者と協力し、科学的エビデンスを共有している。
食鳥処理場の経営者と協力することは、カンピロバクターの脅威に取り組むためにFSAが推進している幅広い活動の一部であり、業界全体の支援を受けている。
最も高レベルに汚染された鶏の食鳥処理終了時での割合を2015年中に現在の27%から10%に減らすという共通目標について、FSAは食鳥処理業界と意見の一致をみている。
また同時に、食鳥処理場の業務は、記事、メディアによる報道、オンラインセミナーおよび業界内の会議でより多く取り上げられるようになり、一般の注目度が増しつつある。
本キャンペーンでは実地の活動が重要な役割を果たしており、食鳥処理の各段階の改善につながる科学的エビデンスにより生産方法を変更するため、検査官および獣医師が食品事業経営者と協力して活動している。