欧州食品安全機関(EFSA)からのカンピロバクター関連情報
http://www.efsa.europa.eu/


人獣共通感染症、人獣共通感染病原体およびその他の病原微生物に関する2014年の情報の報告方法マニュアル
Manual for reporting on zoonoses and zoonotic agents, within the framework of Directive 2003/99/EC, and on some other pathogenic microbiological agents for information deriving from the year 2014
Published: 27 February 2015
http://www.efsa.europa.eu/en/supporting/doc/772e.pdf (報告書全文PDF)
http://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/772e.htm

(食品安全情報2015年11号(2015/05/27)収載)


 この報告方法マニュアルは、動物、食品および飼料における人獣共通感染症およびその病原体を欧州委員会(EC)指令2003/99/ECの枠組みで報告するためのガイダンスである。食品中のその他の病原微生物の報告に関するガイダンスも含まれている。このマニュアルの目的は、収集されたデータが適切で欧州連合(EU)レベルで容易に分析できるように、各加盟国の報告方法を統一し、その効率化を図ることである。特に、欧州食品安全機関(EFSA)が管理するWebベースの報告アプリケーションを用いたデータ報告の際に、各加盟国の報告担当者やデータ提供者が使用することを狙いとしている。

 本マニュアルは、Webベースの報告アプリケーションを介して管理される現行のデータ収集システムに含まれるすべての病原体と項目を対象としている。本マニュアルはデータ収集フレームワーク(Data Collection Framework)を介した報告にも適用できる。データの収集は、動物・食品・飼料における以下の感染症(病原体)を対象としている。すなわち、ウシ結核、ブルセラ症(ウシ、ヒツジおよびヤギ)、サルモネラ、カンピロバクター、リステリア、エルシニア、ベロ毒素産生性大腸菌、Q熱、トリヒナ、エキノコックス、トキソプラズマ、ウエストナイルウイルス、嚢尾虫、狂犬病である。また本マニュアルには、ブドウ球菌エンテロトキシン、クロノバクター、ヒスタミンなどの一部の微生物または物質に関するデータの報告方法も記載されている。

 本マニュアルには、Webベースの報告アプリケーションを用い、表形式およびテキスト形式で病原体、動物種および食品カテゴリーのデータを報告する方法について詳細なガイドラインが示されている。また、報告すべき病原体の種、血清型、血清型亜型についての助言、および抗菌剤耐性の報告方法に関する助言も記載されている。

 本マニュアルには、サンプリング法やモニタリング法の記載、および各国の報告書で用いられる結果解析の方法について指示が収載されている。今後の動向把握がEUレベルで妥当であり、加盟国が定期的にデータを提出することが要請される分野が特に指摘されている。

 このマニュアルは、特に2014年の情報を報告する際のガイダンスである。



国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部