The Biologics Forum
  バイオロジクスフォーラム
     バイオロジクスフォーラム第12回学術集会

   日 時:2014 年 12 月 12 日(金) 9:20~17:50 *終了しました
   場 所:タワーホール船堀   アクセス(都営新宿線,船堀駅下車,徒歩1分)

       午前の部:特別講演・バイオ医薬品分科会:小ホール(5階)
       午後の部:全体講演・ワクチン分科会:小ホール(5階)
            再生医療/遺伝子治療分科会:イベントホール 瑞雲(2階)




 「日本のバイオロジクスの発展と国際化」


今回の第12回学術集会では、抗体医薬等のバイオ医薬品、ワクチン、再生医療等製品について「日本のバイオロジクスの発展と国際化」をテーマに、それぞれの視点から御講演いただき、会場の皆様とともに議論したい。

●プログラム●

9:20~ 9:30  
<開会挨拶> 豊島 聰(代表世話人 / 薬剤師研修センター / 武蔵野大学)


9:30~10:20  
<特別講演> 座長:豊島 聰

          
国際共同治験
           富永 俊義(PMDA)



10:20~12:20
  
<バイオ医薬品分科会> 日本のバイオ医薬品の国際化に何が必要か?
主旨:Antibody Drug Conjugate(ADC)や抗免疫チェックポイント抗体は従来の抗体医薬品にない構造特性や生物学的特性と有しており、世界各国で開発が進められている。
 ADC技術を利用した抗体薬物複合体(ADC抗体)は、従来の遺伝子組換え技術を応用して製造した抗体医薬品と抗がん剤やトキシンなどの低分子薬剤及びそれを結合するリンカーから構成される複合体である。既に世界的にいくつかの製品は上市され、本邦においてもカドサイラやアドセトリスの2品目が承認されている。
 従って、従来の抗体医薬品より分子構造が複雑なったため、原材料の管理、製造プロセスにおけるQCAの設定や低分子薬剤やリンカーに由来する不純物の除去、プロセスコントロール、プロセスバリデーションなどの管理戦略や品質試験の設定などについて、追加的にまたは新規に留意する項目が生じる。
 本会合では、抗体薬物複合体医薬品の開発、上市を通して、承認審査における留意点や管理戦略・薬事コミットメントなどについても触れ、「バイオ医薬品の国際化にどのように役立つか」についても議論したい。
 抗免疫チェックポイント抗体はがん抗原をターゲットとせず、がんによる免疫抑制からの解除を目指した抗体医薬品であり、抗PD-1抗体や抗CTLA4抗体が承認され、これら以外にもがん免疫抑制からの解除が期待される抗体医薬品が開発中である。特に抗免疫チェックポイント抗体の臨床評価や安全性についてはこれまでの抗体医薬品と大きく異なるとされ、非臨床試験のあり方や臨床評価に関して議論を深めたい。

          座長:山口 照英(国立衛研/PMDA)/ 内田 和久(協和発酵キリン株式会社)

10:20~10:50  
ADC研究開発の現況と新薬探索について
           我妻 利紀(第一三共株式会社)

10:50~11:20  
ADCの開発の具体例 "カドサイラの承認申請における留意点 (CMC領域)"
           紫牟田 透(中外製薬工業株式会社)

11:20~11:50  
免疫チェックポイント阻害剤について
           西川 博嘉(大阪大学 免疫学フロンティア研究センター)

11:50~12:20  
パネルディスカッション


12:20~13:30  ------ 昼休憩/世話人会 ------




13:30~14:20
  <全体講演>  5階 小ホール
主旨:医薬品査察協定・医薬品査察協同スキーム(PIC/S)加盟とヒューマンサイエンス振興財団の活動について
 2016年5月15~16日にイタリアのローマで開催された医薬品査定協定・医薬品査察協同スキーム(The Pharmaceutical Inspection Convention and Pharmaceutical Inspection Co-operation Scheme : PIC/S ※)の総会にて、日本のPIC/S加盟が承認された。PIC/S GMPは医薬品製造のグローバルスタンダードであり、わが国のPIC/S加盟により、医薬品の「製造・品質管理基準(GMP)」と「基準への適合性に関する製造事業者の調査方法」が国際的基準として認められていくことになり、医薬品のグローバルサプライへ重要な柱となっていく。PIC/S加盟による厚生労働省/PMDAの目指す方法について概説していただく。
 ヒューマンサイエンス振興財団は、医薬品、医療・福祉機器、保健衛生等に関連する先端的・基盤的科学技術の振興をはかる公益財団として発足したが、もう一方でバイオ医薬品やナノテクノロジーなどの先端医薬品開発における課題を提言していくシンクタンクの役割も担っている。設立から30年目を迎えたHS財団のこれまでの成果と活動状況について講演をいただく。

          座長:鈴木 和博(HINS/PMDA)

13:30~13:55  
PIC/Sの動向とGMPの活動
           鳴瀬 諒子(PMDA)

13:55~14:20  
HS財団でのバイオ医薬品に関する活動:「抗体医薬品 品質ガイダンス」を中心に
           久保寺 美典(HS財団バイオ医薬検討WG,中外製薬)

14:20~14:45 ------ 休憩・移動 ------

  ~ 再生医療/遺伝子治療分科会参加者は,2階イベントホール瑞雲へ ~




14:45~17:45
  
<ワクチン分科会> 日本のワクチンの国際展開の為に何が必要か?  
5階 小ホール
主旨:日本のワクチンは、過去国内特有の品質と規制要件を構築し、日本製品に全般的に受けている信頼と同様な安全・安心なワクチン製品であることの認知を受けている。
  一方、ICH等、日欧米の規制協調の議論は大きな進展を見せ、アジア特にアセアンにおいては、審査資料の統一化が進んでいる。
 しかしながら、日本独自のワクチン開発に対しては、欧米だけでなくアジアの登録においても、課題が多く、日本での承認がそのまま受け入れられずに、データの取り直しや規格の再設定などのケースもみられる。
 本分科会では、日本発のワクチンの開発において、国際化の為にどのような課題があるかを論じ、今後日本のワクチンの国際展開の為に検討すべき課題は何か?について議論を行なう。

          座長:庵原 俊昭(三重病院)/ 長井 正昭(日ワ協)

14:45~14:55  
趣旨説明
           花田 賢太郎(感染研)

14:55~15:25 
 日本のワクチンの国際化 ~過去・現在・未来~
           庵原 俊昭(三重病院)

15:25~16:25  
日本のワクチン開発の現状

      
1.海外で認められた日本のワクチン(WHO推奨天然痘ワクチンLC16m8)
           丸野 真一(化血研)

      
2.ワクチンの承認審査の現状と課題
           前川 彦一郎(医薬品医療機器総合機構)


16:25~16:35 ------ 休憩 ------

16:35~17:35  
国際展開に何が必要か?

          座長:花田 賢太郎(感染研)/ 横手 公幸(化血研)

      
3.HIVワクチン開発:臨床応用に向けて
           俣野 哲朗(感染研エイズ研究センタ-)

      
4.ベトナム国への麻疹ワクチン製造技術移転
           長井 正昭(北里第一三共株式会社)

      
5.Vaccines and Biologics for the Emerging Pathogens‐CRO Experience
           Fusataka Koide(SRI)

      
6.cGMP Manufactureing of Viral Therapeutics and Vaccines to meet the Global demand
           Marc Gaal(SAFC)

17:35~17:45  
パネルディスカッション又は全体のまとめ
           横手 公幸(化血研)



14:45~17:50
  <再生医療/遺伝子治療分科会> 新しい規制が研究開発・製造におよぼすインパクト  2階 瑞雲
主旨:昨年11月、『薬事法』を改正・改称した『薬機法』(正式名称『医薬品,医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律』)が成立した。同法の中では細胞組織加工製品と遺伝子治療製品からなる「再生医療等製品」という製品カテゴリーが、「医薬品」「医療機器」から独立して新たに設けられた。「再生医療等製品」の承認については、期限・条件付き製造販売承認制度が適用されることになり、早期の実用化が可能となると期待されている。また、『薬機法』と同時に新たに成立した『再生医療等安全性確保法』(正式名称「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」)は、薬事承認された再生医療等製品以外の細胞加工物(特定細胞加工物)を患者に投与する再生医療等について、その提供計画を厚生労働大臣等に提出することを医療従事者に義務付けると同時に、細胞の加工施設に一定以上の水準の品質管理を要求するものである。『再生医療等安全性確保法』により、加工した細胞を患者に投与する医療は、全て国の監視下となると同時に、医師・歯科医師は細胞加工を「特定細胞加工物製造業者」に委託することが可能となる。
 本分科会では、再生医療等製品の製造に関する専門家の先生方、および近い将来の本格的実用化が期待される製品の開発者である先生方から話題をご提供いただき、新しい規制が整備される中、それぞれの規制に基づく製品製造の考え方の違い、それぞれにおける製造の注意点、そしてこれらの規制が今後の再生医療等の研究開発にどのように影響するのか、について議論したい。

          座長:松山 晃文(医薬基盤研)/ 佐藤 陽治(国立衛研)

14:45~15:20  
再生医療等製品/特定細胞加工物に関する新しい規制
           佐藤 陽治(国立衛研)

15:20~15:55  
再生医療等製品/特定細胞加工物の製造の留意点
           紀ノ岡 正博(大阪大)

15:55~16:30  
再生医療等製品/遺伝子治療製品の製造施設設計の経験から
           峰野 純一(タカラバイオ)

16:30~16:40 ------ 休憩 ------

16:40~17:15  
細胞移植再生医療における品質の恒常性と免疫学的課題についての考察
           羽室 淳爾(京都府立医大)

17:15~17:50  
ヒト多能性幹細胞を用いる再生医療製品での品質管理 A Case Study
           松山 晃文(医薬基盤研究所)

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