1.開催日時等
日時:令和3年2月1日 14:00-15:30
場所:AP虎ノ門 Room A 及び Web
2.出席者等(敬称略)
出席委員(16名):
合田幸広(座長)、宮川政昭、澤木康平、橋場元、東光久、荒戸照世、石井伊都子、伊藤清美、
奥田晴宏、西島正弘、野口瑛美、檜垣和孝、武藤正樹、守安貴子、四方田千佳子、渡邊善照
参考人:
吉野文枝、 大久保恒夫(日本製薬団体連合会)、佐藤岳幸、浅見宗俊(日本ジェネリック製薬協会)
永井祐子(日本バイオシミラー協議会)
事務局:
国立医薬品食品衛生研究所:本間正充(副所長)、伊豆津健一、吉田寛幸、山本栄一、坂本知昭、
阿部康弘 (薬品部)、石井明子、柴田寛子(生物薬品部)
国立感染症研究所 :鈴木里和(薬剤耐性研究センター)、石川淳 (真菌部)
厚生労働省 :高畑正浩、沼館慧剛 (医薬品審査管理課)、
小池紘一郎(監視指導・麻薬対策課)、
治田義太郎(医薬安全対策課)
医薬品医療機器総合機構 :廣田光恵、佐野幸恵、栗林亮佑(ジェネリック医薬品等審査部)、
本田二葉、鳴瀬諒子(再生医療製品等審査部)、
上田博文、木村絵梨、前川佳子(安全性情報・企画管理部)
3.審議概要
(1)開会
委員16名で開会が告げられた。
(2)学会等での発表・研究論文について
後発医薬品及びバイオシミラー(対象期間:令和2年4月~令和2年9月)に関する文献及び学会
発表 (資料26-1、資料26-2)について報告された。バイオシミラーについては、第25回検討会
での議論を受け、学会・文献等で取り上げられたバイオ後続品の製品名及び一般名が調査され、
記載されたことが説明された。後発医薬品及びバイオシミラーのいずれにおいても当該期間に課
題を指摘する報告がないことが確認された。
後発医薬品開発時の生物学的同等性試験に関する論文について、現在は問題なし論文としてま
とめられているものの、臨床や品質上の問題の有無を検証した研究とは性質が異なることから、
次回より資料の中で別区分として計数する事とされた。
(3)(独)医薬品医療機器総合機構の後発医薬品相談窓口相談について
令和2年度上半期の医薬品医療機器総合機構への相談内容について報告された(資料26-3)。
テープ剤の粘着力については各社の規格による管理が行われているものの、個々の使用時の差に
関する指摘が多いことから、薬局において状態に応じた対応が重要とのコメントがあった。
小林化工㈱の製品回収事例を受け、直近の相談件数の速報値の情報を共有することとなった。
(4)ジェネリック医薬品品質情報検討会開催後の改善状況について
第11回検討会から第25回検討会において検討され、課題が指摘された製剤のその後の改善状況
について報告された(資料26-4)。改善が完了している製剤については、製剤試験WGで再試験
を実施予定であることが説明された。
問題を指摘されてから企業による改善までの所要時間が長いものがあるため、早急な品質改善
が実施されよう、改善の期限を設ける等の対応を検討することとなった。薬価削除を予定してい
る製品については、適切な手順で薬価削除が進められるのかとの懸念が示された。
問題が指摘された成分等の情報を含め、これまでの検討会での試験・検討状況について整理
し、総説等またはホームページ上で公表することとなった。
過去の検討会で、溶出が速くなっていることが指摘されたイトラコナゾール製剤の先発品に
ついて、早急に対応を進めるべきとのコメントがあった。
(5)令和3年度製剤試験WGの検討対象候補品目について
令和3年度製剤試験WGの検討対象候補品目リスト(資料26-5)について、事務局から報告さ
れた。複数の後発品メーカーで大規模な製品回収が続いていることから、品質課題が指摘され
た企業の製品もしくは個別の製品に重点を置いた評価が望ましいとの意見が出され、品目選定
において重視することとなった。
(6)タゾバクタム・ピペラシリン配合静注用製剤中の変異原性不純物の調査について
第21回ジェネリック医薬品品質情報検討会において変異原性不純物の混入が指摘されたタゾ
ピペ配合静注用製剤に関する調査結果が報告された(資料26-6)。当該不純物は、一部の後発
品で混入が確認されたものの、ICH-M7に照らして実施されたin vivo試験(トランスジェニック
突然変異試験)の結果から、非変異原性不純物として扱うことが妥当と判断されたとの説明が
あった。注射剤の不純物は変異原性がないものを含め、低減が重要であることが確認された。
(7)その他
厚生労働省監視指導・麻薬対策課から、小林化工(株)が製造販売するイトラコナゾール錠50
「MEEK」に、睡眠導入剤の混入が発覚した事案について背景と経緯の説明があった(参考資料1)。
また、日本製薬団体連合会から、当該事案を受けて2020年12月25日に開催された「医薬品の
適切な製造管理等の徹底について」の周知のための緊急説明会で使用した資料(参考資料3)を
基に業界団体の取り組みについて説明があった。引き続き、日本ジェネリック製薬協会から小林
化工の事案等、昨今の品質に起因する諸問題に対する協会の取り組みについて説明がなされた
(参考資料2)。
今回の事案がジェネリック医薬品に対する信頼性を大きく損ねるものであると問題視され、
多くの委員から、当該企業に限らず業界全体で適正な製造管理及び品質管理の不徹底や、不適
切な管理が存在しうるとの前提に立った行政側の監視指導体制の見直しと強化を求める意見が
なされた。また企業のクオリティカルチャー醸成や、全ての後発品の製造所情報の開示が必要
との指摘があった。
4.提出資料