整理番号 | 発生年月日 | 発生都道府県名 | 毒物又は劇物の別 | 毒物又は劇物の名称 | 事件の概要 | 事件発生事業所等の業態 | 事件の原因(推定含む) | 被害状況 |
1 | 2002/4/3 | 茨城県 | 劇物 | 塩化水素 | 下水道事務所ポンプ場内の地下2階塩酸タンクと地下3階の塩酸タンクを繋ぐ配管接合部の腐食により、約1000Lが地下4階ポンプ室に漏洩した。 | 業務上取扱者 | 平成7年以降腐食等の点検作業が行われておらず、管理不十分であった。 | 特になし |
2 | 2002/4/5 | 千葉県 | 劇物 | 塩化水素 20% | 毒劇物製造業の工場内で、廃液の中和に使用していた20%塩酸の貯蔵タンクから、約50Lが敷地内に漏洩した。 | 製造業 | タンク排出バルブのダイアフラムが、設置以来一度も交換されなかったため、老朽化により亀裂が生じた。 | 特になし |
3 | 2002/4/10 | 茨城県 | 劇物 | 塩化水素 35% | トラックでポリタンク入りの塩化水素を運搬中、他の荷物とポリタンクがぶつかり、ポリタンクが破損。約11Lが道路上に漏洩した。 | 業務上取扱者 | 荷物の固定が不十分。 | 特になし |
4 | 2002/4/25 | 茨城県 | 劇物 | 無水クロム酸 30% | トラックでポリタンク入り無水クロム酸を運搬中、ポリタンク1個が落下し、他のトラックが250mにわたり引きずったため、道路上に約25kgが漏洩した。 | 業務上取扱者 | 貨物アルミバンのスライドドアの施錠不十分。 | 作業者1名が軽い喉の痛み |
5 | 2002/5/6 | 山口県 | 劇物 | 塩化水素 35% | 循環ポンプの通常運転時、塩酸循環ポンプ入口配管溶接部付近から塩酸が約10L漏洩した。(白煙あり) | 業務上取扱者 | 腐食により、塩酸循環ポンプ入口配管溶接部分付近に、ピンホール(3ヶ所)が発生したため。 | 特になし |
6 | 2002/5/9 | 岐阜県 | 劇物 | 水酸化ナトリウム 25% | 屋外タンクから工場使用箇所への輸送パイプから水酸化ナトリウム約4000Lが漏れ、河川に流出した。 | 製造業 | 恒常的に接続してあるはずのパイプの継ぎ手が何らかの人為的な力により、外れてしまい水酸化ナトリウムが漏れてしまった。 | 魚類へい死(約300匹) |
7 | 2002/5/10 | 栃木県 | 劇物 | 水酸化ナトリウム | トラックに積載し運搬中、25kg入り1袋が落下、後続車が乗り上げたため袋が破損し、飛散した。 | 販売業 | 積載時、ロープでの固定を行っていたが、この引き締めが不十分であった。 | 特になし |
8 | 2002/5/10 | 鹿児島県 | 劇物 | 塩素 (液体) | 液体塩素の受け入れ作業の終了間際に塩素除外設備の一部から、塩素ガス約10mlが漏洩した。 | 業務上取扱者 | 通常は、受入作業終了後配管内に残ったわずかな液化塩素を気化させ塩素ガスを処理しながら空気と置換する施設であるが、今回の事故は受入作業が完全に終了していないのにもかかわらず、作業員が当該作業を終了したと判断し置換作業を行ったため、配管内に液化塩素が流入し処理能力を上回る塩素が排ガス除外塔に入り塩素の漏洩につながった。 | 作業員が咳き込んだため病院に搬送。軽症で、2時間後に帰宅。 |
9 | 2002/5/29 | 山口県 | 劇物 | 塩素 塩化水素 |
ポリオレフィンを塩素化するための施設において、反応タンクの循環ポンプシール部から塩素及び塩化水素を含む反応液(約40L)が漏洩した。 | 製造業 | 循環ポンプのテフロン弁の締め付け不良により漏洩した。 | 特になし |
10 | 2002/5/30 | 茨城県 | 劇物 | 水酸化ナトリウム 25% | 製品製造作業前準備で原料タンクと充填機をつなぐ配管のノズルを付け替えるため、ノズルを取り外したところ、配管に残っていた水酸化ナトリウム約1Lが作業者に飛散した。 | 製造業 | 作業前の確認が不十分であった。 | 作業者1名が軽い火傷 |
11 | 2002/6/4 | 愛知県 | 劇物 | 硫酸(ミスト) | 毒物劇物製造施設で、ニトロシル硫酸製造工程の吸収塔のデミスタ(硫酸ミストの飛散防止用金網)の破損が原因で、硫酸ミストが周辺に飛散した。 | 製造業 | デミスタのすぐ下にある硫酸液分散管の穴が異物で詰まって管内の圧力が上昇したため、管の接続部分上側のボトルが緩み、その部分から硫酸が上方に吹き上げてデミスタが局部的に破損した。 *液分散管は、吸収塔上部から下部に硫酸を均一に分散し、NOxガスを吸収させニトロシル硫酸を生成するもので、下方に小さな穴が空けてある。 |
当工場を含む2工場の従業員5名が皮膚にピリピリ感を訴えた他、周辺の樹木や車に被害があった。 |
12 | 2002/6/9 | 岡山県 | 劇物 | アンモニア | アンモニア船が桟橋に着船後、荷役準備作業中、遠隔操作による操作点検をしていたところ、操作ミスにより船荷役口のバルブが一瞬開き、甲板上の配管内に溜まっていたガス1Lが船上に漏れた。 | 業務上取扱者 (運送業) |
遮断弁レバーの操作ミス。 | 作業員2名軽傷(大腿の炎症、気道の炎症) |
13 | 2002/6/10 | 兵庫県 | 劇物 | フェノール | ローリー車から貯蔵タンクに移送中、約1000kgが漏出した。 | 製造業 | ローリー車から貯蔵タンクにフェノールを圧送中に監視を怠ったため、オーバーフローにより通気管から流出。 | 市水に混入し、市水が飲用禁止になったため8917世帯に影響。64名が病院等に受診。 |
14 | 2002/6/12 | 福岡県 | 劇物 | 硫酸 70% | タンクローリーに硫酸18トンを積載後、タンク上部のタンク内空気排出弁を締め忘れたまま走行し、約150Lが道路上に流出した。 | 業務上取扱者 (運送業) |
タンク内空気排出弁の締め忘れ。 | 特になし |
15 | 2002/6/21 | 熊本県 | 劇物 | イミノクタジン | 草刈業者が作業中に川の土手で放置されていたポリ容器入りのイミノクタジンを破り、中身が河川中に流出した。 | 業務上取扱業者 | 業務上取扱者の保管管理不徹底。 | 流出した河川の魚が死亡した。全回収。健康被害なし。 |
16 | 2002/6/28 | 秋田県 | 劇物 | 硫酸 | 貯留タンクの出口管接続部から約7トンの発煙硫酸が防液堤内に漏出し、白煙が発生した。 | 製造業 | 接続部パッキンの劣化のため。 | 付近住民3人と報道関係者8人の計11人がのどの痛みを訴え医療機関を受診した。症状は軽症で全員回復。 |
17 | 2002/7/1 | 徳島県 | 劇物 | 硝酸 58% | 製造工程において、硝酸が多量に供給され、反応経路から約7tが漏れ出たが、防液堤内で溜まった。 | 業務上取扱者 | 作業中、操作ミスにより硝酸をオーバーフローさせた。 | 特になし |
18 | 2002/7/3 | 山口県 | 劇物 | 塩素 (液体) | 加硫促進剤を製造する工程で、コンテナから塩素ガス約1.5Lが室内に漏洩した。 | 製造業 | 作業員が空の塩素ガスコンテナのバルブを閉め忘れたため。 | 作業員1名が両眼の薬傷 |
19 | 2002/7/7 | 千葉県 | 劇物 | 塩素 99.4%(ガス) | 毒劇物製造業の工場内で、酸化剤として使用する塩素ガスの気化器内のスチーム管から塩素ガス12.3kgが漏洩した。 | 製造業 | 気化器内のスチーム管にピンホールが発生したため。 | 従業員1名に健康被害が発生した |
20 | 2002/7/8 | 静岡県 | 劇物 | 硝酸 67.5% | 硝酸67.5%(25kg×10ポリ缶)をトラックに積載して運搬走行中、1缶が破損して約20kgが道路上に流出した。 | 製造業 | 容器の積載方法が不適切であった。 ポリ缶を固定するために、ロープで縛り付けていたが、ロープの緩みにより前後のポリ缶が強く接触し、また、トラックのアオリ部分とポリ缶の上面をロープで固定した際に、ポリ缶底面とトラック床面の間に空間が発生し、上下運動を助長したため、ポリ缶が破損した。 |
付近一帯一時通行止め。 |
21 | 2002/7/21 | 山口県 | 劇物 | 硝酸 | 高純度硝酸製造設備で、バルブのジョイントがはずれ、硝酸約10Lが漏洩した。 | 製造業 | バルブの誤操作およびテフロンチューブの劣化、ジョイントの緩みのため。 | 作業員1名が化学火傷 |
22 | 2002/7/24 | 兵庫県 | 劇物 | 水酸化ナトリウム(原体) | 中国自動車道を走行中に25kg入り1袋を落下させ、約5kgが漏出した。 | 業務上取扱者 | 他の荷物の上に水酸化ナトリウムを積み、ホロもロープもをかけずに走行した。 | 特になし |
23 | 2002/7/25 | 愛知県 | 劇物 | ホルマリン | 毒物劇物製造施設で、ホルマリンをタンクから別の容器へ移したところ、ホルマリン溶液20〜30Lがオーバーフローして防液堤内に漏洩した。 | 製造業 | 計量装置の作動不良。 | 特になし |
24 | 2002/7/28 | 岡山県 | 劇物 | キシレン(原体) | 小型外航船舶へ出荷目的で荷積み作業中、タンク切替時、第2タンク受入バルブの開放に時間がかかり、流量減少を要請しているうち、バルブ開閉操作のタイミングが遅れ、第1タンクのハッチから甲板へ2,150Lがオーバーフローし、うち約30Lが海上に漏洩した。 | 製造業 | 陸上での出荷ポンプの流量操作に対して、タンク間のバルブ開閉操作のタイミングが遅れたこと及び非常時荷役停止の体制が整っていなかったため。 | 特になし |
25 | 2002/8/19 | 秋田県 | 劇物 | 硝酸67.5% 硫酸75% |
硝酸25kg入30缶及び硫酸32kg入10缶をトラックで運送中に、カーブで荷台から40缶全て路上に落下し、うち硝酸4缶(約77L)と硫酸4缶(約62L)が缶から漏出した。 | 販売業 | 荷台のあおりのフックのかけ忘れ。 | 特になし。 |
26 | 2002/9/6 | 神奈川県 | 劇物 | アクリルアミド 50% | 工場内で貯蔵タンクに保持されていたアクリルアミド50%水溶液(約36kL)が漏洩した。 | 製造業 販売業 |
アクリルアミド50%水溶液タンクの液面計バルブが老朽化により破損したため、漏出。 | 特になし。工場敷地外への漏れはなし。 |
27 | 2002/9/6 | 兵庫県 | 劇物 | 硫酸 60% | ポリ容器に入った劇物を3tトラックに積載し走行中、30kg入りのポリ容器1つが荷台から転落。ポリ容器が破損し、中身が道路上に流出した。 | 業務上取扱者 | 積荷にシートをかぶせておらず、またロープの結束がゆるかった。 | 特になし |
28 | 2002/9/12 | 和歌山県 | 劇物 | アクリル酸を含む混合物(%不明) | アクリル酸エステルを製造中、反応が上手くいかず、反応物を廃棄するため、ドラム缶に入れていたところ、爆発した。 | 製造業 | 反応停止剤を入れたにもかかわらず、異常反応を起こした。 | 作業員1名負傷 |
29 | 2002/9/20 | 愛知県 | 劇物 | 塩酸(35%) | 毒物劇物製造施設で作業中、足場に使う鉄板で塩酸のパイプを引っ掛け、塩酸が漏洩した。 | 製造業 | 工場の改装工事のため、足場板(鋼鉄製)を運び込んでいたところ、階段で作業員がつまずき、担いでいた足場板が滑り落ち希塩酸(35%)の塩ビ配管を破損した。 | 特になし |
30 | 2002/9/26 | 山口県 | 劇物 | 塩素 | L−PPC(塩素化樹脂)製造設備の塩素配管を撤去するため、配管を切断したところ塩素が漏洩した。 | 製造業 | 塩素配管の窒素置換が完全にされていなかった。配管を切断する時、アンモニア水で塩素の有無を確認しなかった。 | 特になし |
31 | 2002/9/27 | 神奈川県 | 劇物 | 臭化水素 (ガス) | 臭化水素を臭化水素水溶液にする行程において、循環ポンプが破損したために、溶けきれない臭化水素ガスが工場敷地外に飛散した。 | 製造業 販売業 |
臭化水素ガスの溶解性を上げるために、水酸化ナトリウムを投入したところ、発生した臭化ナトリウムの結晶が循環ポンプ内でつまり、ポンプが破損した。 | 隣接工場に勤務していた14名が、のどの痛み等を訴え、内4人が検査入院。 |
32 | 2002/10/2 | 富山県 | 劇物 | アンモニア | 尿素製造プラントの整備後、系内の水を液化アンモニアへ置換する際の吹きつけ液を回収中に、吹きつけ量が増え、ガス分離器圧力が上昇して破裂板が破損し、アンモニアガスが漏洩した。漏洩したアンモニアガスは、約194kg。 | 業務上取扱者 | ガス分離機圧力の上昇により、破裂板が破損したこと。 | 近隣小学校教諭5名が刺激臭を訴え、3名が病院で診療を受けたが異常はなかった。また、帰宅途中の児童1名から、体調不良の訴えが学校にあったが、異常はなかった。 |
33 | 2002/10/5 | 静岡県 | 劇物 | キシレン(原体) | キシレンを積載したケミカルタンカーが輸送中にコンテナ船と衝突し、タンカーの右後方が破損。キシレンが一部流出するとともに、タンカーが沈没した。 | 輸入業 販売業 |
突発的な衝突事故。 | 被害等の連絡はなし。事故現場から半径1海里以内での航行を禁止。 |
34 | 2002/10/17 | 埼玉県 | 法11条2項に規定する政令で定める物 | 無機シアン化合物たる毒物を含有する液体状のもの | シアン廃液約100Lが適正処理されずに、排水路を経由して河川へ流出した。 | 業務上取扱者 (めっき業) |
廃液処理時の従業員の操作ミス。シアン廃液に加える次亜塩素酸ナトリウムの量を間違え、完全に酸化分解されずに放流してしまった。 | 流出した河川の魚が多数死亡した。 |
35 | 2002/10/23 | 山口県 | 劇物 | クロルピクリン | 土地を造成する工事を開始したところ、クロルピクリンの瓶が割れ、目がチカチカするので作業を中断した。 | - | 取り壊し作業により、現場に残されていたクロルピクリンの瓶が割れ、中味が揮発した。 | 作業員一名が目がチカチカするため受診 |
36 | 2002/10/28 | 富山県 | 劇物 | 塩化水素 | 塩素化イソシアヌル酸製造工程のプラント立ち上げ時に、反応器ガス側付設の密閉容器より、塩素を含んだ水が漏洩した。漏洩量は塩素として1.15kg。 | 業務上取扱者 | 塩素供給速度が速く、反応器の液面調節計調節弁の反応が遅れたこと。 | 特になし(漏洩は構内に留まり)。 |
37 | 2002/11/6 | 石川県 | 劇物 | 硝酸 67.5% | 900L入り液体用コンテナ3基を積んだ4tトラックが横転し、硝酸67.5%約1600Lが道路上に漏れた。 | 製造業 販売業 |
コンテナの積み付けは適正であったが、交差点で左折した際、スピードの出し過ぎにより積み荷の荷重が横にかかり横転した。 | 付近に民家が少なく、住民への健康被害はなかった。 運転手の左手親指に硝酸がかかり病院で治療した(軽傷)。 硝酸が少量、側溝を通じて用水に流れ込んだが魚類等の被害はなかった。 |
38 | 2002/11/14 | 奈良県 | 劇物 | 硝酸 67.5% | 運送途中のトラックに積んでいた20Lポリ容器の1本に亀裂が入り、約1Lが荷台に流出した。 | 業務上取扱者 | 運搬時の衝撃により隣接した運搬用具にあたり亀裂が生じた。 | 特になし |
39 | 2002/11/14 | 熊本県 | 劇物 | 塩酸 35〜37% 過酸化水素 30% |
工場内で機器の調整中に、薬液が混合し塩素系ガスが発生した。 | 業務上取扱者 | 流量センサーの故障および機器操作のミス。 | 作業員9名にのど、胸、目の痛みあり。内1名入院。周辺住民に被害なし。 |
40 | 2002/11/15 | 山口県 | 劇物 | 塩酸32% | 塩酸の回収セクションの圧力計部分が破損し、破損部分から塩酸32%(約170L)が、約5分間にわたって流出した。 | 製造業 | 作業員が誤って足場板で、圧力計部分を強打したため亀裂が発生し、塩酸が漏洩した。 | 特になし |
41 | 2002/11/18 | 岐阜県 | 劇物 | 重クロム酸カリウム 3〜5% | 重クロム酸カリウムを敷地内の検査室に運ぶ途中、誤って工場敷地内にこぼした。その一部が河川に流出した。 | 業務上取扱者 | 容量18Lの白いフタ付きポリバケツに3〜5%の重クロム酸カリウム水溶液を8〜10L入れ、手で4輪付きの台車を押し、移送中に不安定となり、台車から落下した。雨水排水ピットに約10L(全量)流出した。 | 特になし |
42 | 2002/11/23 | 茨城県 | 劇物 | 塩化水素 35% | 屋外タンクから塩酸を作業所内に供給する際、閉め忘れたバルブがあり、予定外のタンクに塩酸が注入され、同タンクの空気孔から、約100Lの塩酸が漏洩し、その一部は工場外へも漏れた。 | 業務上取扱者 | 作業前の確認不十分(バルブの閉め忘れ)。 | 近隣住民22名が眼の痛み、咳などの軽い症状があった。 |
43 | 2002/12/23 | 福島県 | 劇物 | 塩酸 35% | FRP製の塩酸貯蔵タンクの底部に亀裂が生じ、塩酸が漏出した。事業場外の流出はなし。 | 製造業 | 老朽化によるタンクの亀裂破損。 | 特になし |
44 | 2003/1/13 | 兵庫県 | 劇物 | キシレン(原体) | 給油中に満タンになり通気管より約200L漏出した。 | 業務上取扱者 | タンクのレベルスイッチが正常に作動しなかったため。 | 特になし |
45 | 2003/1/28 | 群馬県 | 劇物 | 水酸化ナトリウム 25% | 別のタンクに注入中、500Lがオーバーフローした。 | 業務上取扱者 | タンクの水位センサーの誤作動。 | 特になし |
46 | 2003/2/1 | 山口県 | 劇物 | 二硫化炭素 アニリン |
2-メルカプト・ベンゾチアゾール製造工程において、反応器に小さな炎が発生したため、消火後、反応の停止操作(アニリン置換)を開始したが、突然、反応器が爆発し、火災が発生した。 | 製造業 | 反応器の管壁が、腐食により、異常減肉していたため、内圧による応力に耐えられず破断し、内容物(二硫化炭素、アニリン等)が噴出、着火、爆発、火災の経緯をたどった。 | 作業員1名が火傷。 当該製造設備、建屋及び隣接プラント等が焼損又は破損。 |
47 | 2003/2/7 | 兵庫県 | 劇物 | フェノール | 反応釜の内圧が高まり、破裂板が破裂し屋外に約150kgの反応液(約90%反応済)が飛散。 | 製造業 | フェノール樹脂製造中、作業者の注意不足で反応釜に冷却水を入れるタイミングが遅れ、釜内の圧力が上昇しすぎたために冷却水が注入できなかった。 | 隣接する工場の社員2〜3名が目、のどの痛みを訴えた。 |
48 | 2003/2/9 | 静岡県 | 劇物 | クロルピクリン | 農家の自宅倉庫に保管してあったクロルピクリン16.5kg入り缶が腐食し、クロルピクリンが漏洩した。 | 業務上取扱者 | 農機具等の倉庫に10数年前から長期に保管していたもので、容器が徐々に腐食し、漏洩した。 | 家族の眼の痛み。 |
49 | 2003/2/9 | 兵庫県 | 劇物 | アンモニア | 冷凍庫内で液体アンモニア配管の修理工事中、配管の誤切断により、庫内に漏洩した。 | 業務上取扱者 | 配管修理業者の誤切断。 | 作業員で目の痛み、悪心、凍傷の訴えが各1人ずつあり。医療機関の受診なし。周辺住民2世帯7人が自主避難(健康被害なし)。 |
50 | 2003/2/23 | 茨城県 | 劇物 | 塩化水素35%及び60〜70% | 塩酸精製ライン中の加圧タンク上部及び下部の接続部分から、約700Lの塩酸が漏洩した。 | 製造業 | 前年6月に実施した指定検査機関による定期検査において異常は発見されなかったが、上部フランジのパッキン部分に、蒸気が漏れ出す隙間があったため、そこから塩酸が蒸気状となって漏れだし、直ちに冷却され液体となって下部フランジを腐食させた。 | 特になし |
51 | 2003/3/6 | 京都府 | 劇物 | 硝酸 67.5% | 製品検査中、エチルアルコールを硝酸入りガラス瓶に入れたため、瓶が破裂し硝酸約400mlが周囲1.5mに飛散した。 | 業務上取扱者 | 検査後に、余ったエチルアルコールを元の容器に戻したつもりが、誤って硝酸の容器に戻してしまった。混合後、容器を密閉したため、圧力により破損した。 | 従業員4名が病院で受診した。 |
52 | 2003/3/6 | 島根県 | 劇物 | クロルピクリン 80% | 瓶入り当該品(1本1L)を木箱に入れて運搬しようとしたが、倉庫前(屋外)で木箱の底が抜け、瓶6本が落下し破損して流出した。 | 販売業 (農薬用品目) |
木箱が朽ちていたのを使用前に確認しなかった。 | 7名が、のどや目に刺激を感じ、そのうち1名が医療機関を受診したが、検査結果は異常なし。 |
53 | 2003/3/26 | 山口県 | 毒物 | シアン化ナトリウム | フォークリフトが台車に当たり、その台車が、シアン化ナトリウム溶液の容器に接触。振動によって飛散したシアン化ナトリウム溶液の一部が、付近にあった硝酸溶液の容器に入り、反応してシアン化水素が発生した。 | 業務上取扱者 (めっき業) |
フォークリフトの操作を誤ったことと、シアン化ナトリウム溶液と硝酸溶液の容器の設置場所が隣接していたため発生した。 | 作業員2名が、病院で点滴を受けた。 |
54 | 2003/3/31 | 群馬県 | 毒物 | シアン化ナトリウム | 排水処理施設の熱交換機を新しいものに交換して、古い熱交換機を敷地内に放置していたところ、装置内に残留していたシアン化ナトリウムが漏洩し、排水溝を経て河川まで流れ出た。 | 業務上取扱者 | 古い熱交換機内に残留していたシアン化ナトリウムを処理せず、放置していたため、風雨による腐食により漏洩した。 | 魚のへい死 |