毒物又は劇物の漏洩・流出事故詳報一覧 (平成13年度)
整理番号 | 発生年月日 | 発生都道府県名 | 毒物又は劇物の別 | 毒物又は劇物の名称 | 事故の概要 | 事故発生事業所等の業態 | 事故の原因(推定含む) | 被害状況 |
1 | 2001/4/6 | 香川県 | 劇物 | 発煙硫酸 | 発煙硫酸保管タンクから、発煙硫酸10tが防液堤内のピットに流出した。 | 製造業 販売業 |
タンク側面の腐食 | 特になし |
2 | 2001/4/9 | 京都府 | 劇物 | ヘキサメチレンジイソシアナート | 合成のりの製造中、突然突沸が生じ、釜から吹き出し流出した。 | 業務上取扱者 | 他の作業に気を取られていたための作業ミス。 | 作業中の作業員1名が咳、目の痛みを訴え受診、入院した。 |
3 | 2001/4/11 | 滋賀県 | 劇物 | 三酸化アンチモン (原体) |
運送会社の大型トラックで国道303号を運搬中、荷台から120袋(25kg/袋)が側板を突き破って路面に落下し、そのうち35袋が破損し、散乱した。 | 業務上取扱者 | 積荷が固定されていなかったため荷崩れを起こした。 | 国道が約15時間にわたり通行止めとなった。 付近の河川の水質調査を実施したが、異常なし。 |
4 | 2001/4/16 | 静岡県 | 劇物 | メタノール(原体) | 地下タンクからの送液中、エアー吸入バルブよりメタノール800L等の溶剤(計2,000L)が流出し、防液堤等で約1,540L回収できたが、約460Lは土壌浸透、蒸散等した。 | 製造業 | 送液ポンプのバルブの閉め忘れ。 | 特になし |
5 | 2001/5/11 | 岡山県 | 劇物 | 硝酸17% | 金属粉等の除去フィルタ−を交換時、液漏れの有無を水道水にてチェックするため水道水バルブを開放したが、水道水がタンクに入り続け、タンクから約1.3?が流出した。屋外へは0.65?流出し、側溝から河川に流出した。 | 業務上取扱者 | 水道水のバルブ閉め忘れによるオーバーフロー。 | 特になし |
6 | 2001/5/15 | 福島県 | 劇物 | 沃素 | 製造工程中、晶析槽からタンクへ配管で送られているが、配管とタンクの接合部分付近で破損が生じヨード溶液が漏れ出、その一部が気化し発散された。 | 製造業 | 配管のボルト締め付けが不十分であった箇所が水圧でボルトがゆるみ配管がはずれた。 | 特になし |
7 | 2001/5/30 | 神奈川県 | 劇物 | 水酸化カリウム21.6% | ビル解体作業中、誤って洗浄剤の容器を倒し、約7Lが屋上の排水溝を経て雨どいから歩道上に飛散した。 | 業務上取扱者 | 作業員の不注意 | 歩道通行中の7名が救急搬送(軽症)、事後6名から受傷の申出(軽症)があった。 |
8 | 2001/6/6 | 兵庫県 | 劇物 | 塩化水素 | 塩化水素の空ボンベを運搬委託業者社員が誤って転倒させた際に、ボンベ上部が破損し、ボンベに残っていた塩化水素ガスが漏洩した。 | 業務上取扱者 | 空ボンベの扱いが粗雑であったため。 | 近くにいた6名が自覚症状はないものの念のため医療機関を受診。健康被害はなし。 |
9 | 2001/6/10 | 山口県 | 毒物 | ホスゲン | 改造工事等のために、鉛直方向に設置された配管の継手部に取り付けられていた仕切板を取り外す際に、当該継手部からホスゲン(約127g)を含むモノクロルベンゼン20Lが漏洩した。 | 製造業 | 改造工事開始時において、配管内のホスゲンが完全に除去されていなかった。このため、改造工事中に鉛直方向の配管をつたわり仕切版上部に流れ落ち、滞留していた。 | 51名受診(内7名入院) |
10 | 2001/6/18 | 山口県 | 劇物 | フェノール99%以上 | フェノールと過酸化水素の反応塔において、過剰な反応により内部の温度圧力が上昇し、フランジからフェノールが噴出した。 | 製造業 | 原料のフェノールを過剰に反応塔内に投入した。反応の異常を検知する自動停止装置を解除していた。 | 作業員3名が化学火傷 |
11 | 2001/6/19 | 神奈川県 | 劇物 | 水酸化ナトリウム約14% | 配管修理後、圧力テスト中に配管パッキン部から約10Lが噴出。 | 業務上取扱者 | パッキン交換後の配管締め付け不十分。 | 作業員3名が救急搬送(顔面熱傷) |
12 | 2001/6/25 | 滋賀県 | 劇物 | 酸化エチレン | 製造工程中の反応槽に酸化エチレンを滴下したところ反応槽の圧力が上昇し、反応槽のフランジ゙からガスが漏れ、静電気により着火し、同時に反応槽内の残留酸化エチレンに引火し、爆発、火災が発生し、飛散した。 | 業務上取扱者 | 反応槽圧力上昇によるガス漏れ及び静電気による着火が原因と推定される。 | 工場窓ガラスが破損した。 |
13 | 2001/7/2 | 福井県 | 令第38条第1項第1号に該当 | シアン含有量が1mg/Lを超える排水 | メッキ業者の排水約22tが適正処理されず流出した。 | 業務上取扱者 (めっき業) |
従業員の機械誤作動 | 下流の河川で魚がへい死した。 |
14 | 2001/7/6 | 滋賀県 | 劇物 | 塩素 | 浄水場で、塩素滅菌器に接続されているガスボンベの交換中に、塩素ガスが漏出した。 | 業務上取扱者 | ガスボンベ交換の際に、使用後のガスボンベのバルブの閉め方が不十分であった。 | 特になし |
15 | 2001/7/6 | 福島県 | 劇物 | ホルムアルデヒド31.0〜32.0% | タンクセミトレーラー車で運送中、タンクの充填口から約120kgが道路上に流出した。 | 業務上取扱者 (運送業) |
タンク充填口の上蓋のスピンハンドルの締め付け忘れ | 後続車に乗車していた者(4人)全員が目の異常を訴えた。周辺住民への健康被害なし。 |
16 | 2001/7/10 | 長野県 | 劇物 | 硫酸銅98.5% | 国道脇に30kg入の袋のうち20kgが放置されていて、そのうち10kgが周辺土壌に飛散していた。 | 不明 | 不明 | 特になし |
17 | 2001/7/11 | 茨城県 | 劇物 | 硫酸50% | トラックでコンテナを運搬中、急ブレーキによりコンテナが運転席背面に衝突し、バルブが破損し2400L流失した。 | 販売業 | コンテナのトラック荷台への固定が不十分であった。 | 周辺住民にのどの痛み等37名。井戸水の使用制限約400世帯。 |
18 | 2001/7/12 | 茨城県 | 劇物 | 硫酸75% | タンクローリーで輸送中にタンク連結配管から約4L漏洩した。 | 業務上取扱者 (運送業) |
タンクローリーの加圧及び圧抜きバルブ閉め忘れ | 特になし |
19 | 2001/7/19 | 埼玉県 | 劇物 | 塩酸35% | 貯留タンクからタンクローリーに移し替え中、タンク溶接部に開いたピンホールから約50L漏洩した。 | 業務上取扱者 | タンク溶接部の老朽化 | 特になし |
20 | 2001/7/24 | 埼玉県 | 劇物 | 塩酸15% | 火災が発生し、貯蔵していたタンクが消失したため、約400Lが公共下水道に流出した。 | 業務上取扱者 | 火災によるタンクの消失 | 下水道のpHが一時酸性傾いたが、その後正常値に戻った。 |
21 | 2001/8/17 | 愛知県 | 劇物 | 硫酸 | 停電によりプラントが停止し、硫酸蒸発器の余熱により発生した三酸化硫黄の白煙が発生した。本来、吸収棟で吸収するところ、停電のため作動せず、漏洩した。 | 製造業 | 緊急遮断弁を閉鎖する操作が遅れた。 | 特になし |
22 | 2001/8/21 | 鳥取県 | 劇物 | 硝酸 | 硫酸(1.2t)、硝酸(0.4t)、塩酸(0.11t)のドラム缶を積載したトラック(4t車)が別のトラック(10t車)と衝突し、その際に衝撃で硝酸のドラム缶から硝酸が流出した。 | 業務上取扱者 | 交通事故 | 特になし |
23 | 2001/8/27 | 広島県 | 劇物 | アンモニア水25% | 普通貨物自動車後部荷台に18kg入りポリタンク5個をゴム紐で固定し配達走行中1缶が倒れ、飛散流出した。 | 販売業 | 気温により容器が膨張し転倒。膨張した容器内圧力でキャップが外れた。 | 当該車両後方をバイクで走行していた男性に流出したアンモニア水が付着し、気化したアンモニアを吸引した。 |
24 | 2001/9/7 | 北海道 | 劇物 | 2・2′-ジピリジウム-1・1′-エチレンジブロシド(ジクワット)30% | 農家が農薬散布用のタンク付きトラックを運転し、畑へ向かう途中横転し、330倍に希釈した農薬が、付近の川へ1,100L流出した。 | 業務上取扱者 | 運転操作ミスにより横転し、タンクのフタが外れた。 | 周辺住民への健康被害、流出した河川における水質、魚類等に異常は認められず。 |
25 | 2001/9/18 | 静岡県 | 法11条2項に規定する政令で定める物 | 無機シアン化合物たる毒物を含有する液体状の物 | 給水元バルブを締め忘れて作業を終了したため廃水処理施設が冠水し未処理の排水が排水路を経由して河川へ流出した。 | 業務上取扱者 (めっき業) |
排水処理施設への給水元バルブの締め忘れ。 | 魚約1,000匹へい死 |
26 | 2001/9/19 | 福井県 | 劇物 | トルエン、硫酸を含む液体 | トルエン還流作業中に突沸し、約500Lが流出した。 | 業務上取扱者 | 作業釜を冷却せずに純水を投入したため、突沸した。(作業ミス) | 作業員3名がトルエンガスを吸入し、病院に運ばれた。 |
27 | 2001/9/26 | 愛知県 | 劇物 | 水酸化ナトリウム25% | タンクローリーから工場内のタンクに移す際に、パイプホースにピンホールがあり、工場内に約1リットル漏洩した。 | 業務上取扱者 | 点検を怠ったため、ホースのピンホールを発見できなかった。 | 特になし |
28 | 2001/9/28 | 岩手県 | 劇物 | 75%希硫酸 | 10tトラックで走行中横転し、希硫酸約40リットルが流出した。 | 業務上取扱者 | 交通事故(居眠り) | 特になし |
29 | 2001/10/4 | 大阪府 | 毒物 | 弗化水素70% | 貯蔵タンクからポリタンクに抜き取る作業中に、ノズルがはずれ約10L流出した。 | 製造業 | 既存ノズルが使いにくいという理由で現場作業員の独断で自作ノズルに変更し使用していたところ、ノズルがはずれた。 | 作業者1名が浴び、死亡。 |
30 | 2001/11/5 | 山口県 | 劇物 | 塩酸35% | 塩酸ガス発生装置のフランジ部を増し締め作業中にカーボンノズルが破損し、塩酸ガス約20Lが噴出して作業員に飛散した。 | 製造業 | 増し締めによりボルトナットの締め付けに偏りが生じカーボンノズルが破損した。 | 作業員1名が火傷(中程度) |
31 | 2001/11/6 | 愛知県 | 劇物 | 無水クロム酸33% | 運送業者が、工場内で荷積み中、フォークリフトの爪で25kgポリ容器1個を破損し、工場内で約2kg漏洩した。 | 業務上取扱者 | フォークリフトの運転作業ミス | 特になし |
32 | 2001/11/7 | 愛媛県 | 劇物 | 塩酸35% | タンクローリーで走行中、パイプの亀裂から約20Lが道路上に流出した。 | 業務上取扱者 (運送業) |
パイプの亀裂 | 周辺地への刺激臭 |
33 | 2001/11/7 | 愛媛県 | 劇物 | 塩酸 | タンクローリーで輸送中、上部パイプから塩酸が漏出した。運転手は気付いたが、パイプを締めただけで、漏出液の処理をしなかった。 | 業務上取扱者 | タンクローリー上部パイプの亀裂 | 特になし |
34 | 2001/11/7 | 愛知県 | 劇物 | 水酸化ナトリウム24% | 工場内の貯蔵タンクを移動する際に、タンクを破損させ、工場敷地内外に約2トンが流出した。 | 業務上取扱者 | タンク移動作業時の運転作業ミス | 一般道路一時通行止め |
35 | 2001/11/20 | 長崎県 | 劇物 | アンモニア | 冷凍圧縮機に使用していたアンモニアが配管の腐食により流出した。(流出量は不明) | 業務上取扱者 | 低圧管の老朽化 | 住宅地の悪臭が発生した。 |
36 | 2001/11/22 | 大阪府 | 劇物 | 塩化水素ガス36% | タンクローリーから屋外タンクに注入中、排気ダクトから蒸気化した塩化水素が屋外に流出した。 | 業務上取扱者 | 作業員の監視不十分によるオーバーフロー | 隣接する小学校において児童32人がのどの痛みを訴え病院に運ばれた。児童の症状は軽症で夕方には全員回復。 |
37 | 2001/11/26 | 長野県 | 劇物 | 塩素 | 水道施設において、塩素滅菌器の接続金具部分の腐食により消毒用の塩素ガスが漏えいした。 | 業務上取扱者 | バルブの老朽化 | 特になし |
38 | 2001/12/11 | 広島県 | 劇物 | 水酸化ナトリウム48% | タンクローリーで走行中、ローリー上部のマンホール部から約270L道路上に流出した。 | 製造業 | マンホールの留め金かけ忘れ | 特になし |
39 | 2001/12/19 | 三重県 | 毒物 | 亜ヒ酸7% | ガラス製造工場から亜ヒ酸を含む粉塵が飛散。(亜ヒ酸の量は推定0.5kg前後) | 業務上取扱者 | ガラス溶解炉から集塵機への排ガスダクトが詰まり、粉塵が建物内に充満し、天井の換気扇から外部へ飛散した。 | 清掃にあたった海上保安部職員等にのどの痛み・下痢等の症状あり。 |
40 | 2001/12/20 | 北海道 | 劇物 | 水酸化ナトリウム50% | 木材チップを溶かすタンクに水酸化ナトリウム溶液を送るポンプの分解作業中、1.6%に希釈された約120℃の溶液が噴出し、作業員が全身に浴びた。 | 業務上取扱者 | バルブの作動不良及び蒸気圧制御装置の作動不良(推定) | 委託作業員2名死亡、1名重体、従業員1名軽傷。 |
41 | 2001/12/21 | 山口県 | 劇物 | 塩酸10-20% | 排ガス処理設備のファンが止まったため、ファン軸シール部より塩酸約20Lが漏洩し、作業員が塩酸ガスを吸い込んだ。 | 製造業 | 排ガスファンVベルト折損により排ガスファンが停止し、塩酸ドレンが溜まったため。 | 作業員2名が軽傷 |
42 | 2001/12/25 | 大阪府 | 毒物 | 三弗化硼素99.8% | ボンベ(1本30kg×10本)に詰める工程で銅配管の一部に亀裂が生じ、漏出した。 | 製造業 | 充填管の腐食による肉厚減少 | 周辺地に異臭 |
43 | 2002/1/1 | 三重県 | 毒物 | 亜ヒ酸7% | ガラス製造工場から亜ヒ酸を含む粉塵が飛散。(亜ヒ酸の量は推定0.08g前後) | 業務上取扱者 | 製造窯から集塵機を経て煙突へ流れる空気量が急激に増加した結果、集塵機の能力を超え、煙突から粉塵が飛散した。 | 清掃にあたった海上保安部職員等にのどの痛み・下痢等の症状あり。工場勤務者を含む191名に検診を実施し、2002/3/14時点でヒ素による異常は無いことを確認した。 |
44 | 2002/1/9 | 長野県 | 劇物 | クロルピクリン80% | 12年前村内で不法投棄されていたクロルピクリンを回収し役場敷地内の倉庫に保管していたところ漏えいした。 | 業務上取扱者 | 金属製容器の腐食 | 特になし |
45 | 2002/1/15 | 愛知県 | 劇物 | クロルピクリン(原体) | 物置の整理時に、古いビンを発見し、片付けようとしたところ、落下して約120mlをこぼしてしまった。 | 一般家庭 | 容器の蓋部分の金属の腐食。 | 家族2人が眼の痛みや充血が生じた。 |
46 | 2002/1/22 | 広島県 | 劇物 | 液化アンモニア | 圧力タンクから輸送用タンクへ充填作業後に約40L河川へ流出した。 | 業務上取扱者 | 充填作業後のバルブ締め付け不良 | 流出した河川の魚数百匹がへい死した。 |
47 | 2002/1/23 | 大阪府 | 劇物 | アクリル酸98% | 溶解作業中にドラム缶が膨張破裂し、飛散した。 | 業務上取扱者 | ドラム缶のフタを閉めた状態で急激に加熱したため。(作業ミス) | 作業者2名が被酸したが健康被害なし。 |
48 | 2002/2/12 | 東京都 | 劇物 | アクリルアミド50% | 高速道路インターチェンジ付近のカーブを走行中、タンクコンテナが横転し、約1.4t流出した。 | 業務上取扱者 (運送業) |
カーブで減速が不十分であったため横転し、タンクのマンホール部分がゆがみ、漏洩したと推測される。 | 周辺住民に対し、警察が警報を行う。 |
49 | 2002/2/17 | 熊本県 | 劇物 | 塩酸35% | 工場内でタンクローリから貯槽タンクに液送する時、タンク側受入口配管が折損し約50〜100L流出した。 | 販売業 | 配管支持が不安定で受入口配管に無理を生じた | バブルを閉鎖操作したローリー運転手が左首と左足大腿部に2週間程度の薬傷。中和処理等で周囲への影響なし。 |
50 | 2002/2/26 | 千葉県 | 毒物 | アルシン(砒化水素) ホスヒン(燐化水素) フッ化硼素 |
工場内製造ラインで火災が発生し、ライン中に存在したアルシン他毒物が漏洩燃焼した。 | 業務上取扱者 | 作業上の不注意により火災が発生したことによる。 | 作業員5名がガスを吸入し急性砒素中毒となった。2名が休養を要した。 |
51 | 2002/3/4 | 滋賀県 | 劇物 | フェノール33〜43% o-クレゾール6〜16% m-、p-クレゾール35〜45%の混合物 |
工場敷地内のタンクから運搬用容器へ移し替える作業中に、約200リットルが容器からあふれ、側溝を通じて工場外へ流出した可能性がある。 | 業務上取扱者 | 作業中に担当者が現場を離れ、容器が満杯になっていることに気が付かなかった。 | 因果関係は不明であるが、工場下流の水道水から国の基準値を超えるフェノール類が検出され、3,300世帯が11日間にわたり断水した。 |
52 | 2002/3/25 | 埼玉県 | 劇物 | 硫酸銅溶液(硫酸10%以上) | 貯槽に亀裂が入り、4m3が施設内及び河川に流出した。 | 業務上取扱者 | 劣化していた側壁下部の破損 | 流出した河川の魚が多数死亡した。 |
53 | 2002/3/27 | 山口県 | 劇物 | 発煙硫酸 | 硫酸製造設備の蒸気装置のフランジ部から発煙硫酸が約20L漏えいし、三酸化硫黄(普通物)が白煙となって発生した。 | 製造業 | 蒸発器のフランジのパッキンの内面の一部が破損していた。 | 特になし |
54 | 2002/6/20 | 長野県 | 毒物 | 硫酸ニコチン40% | 農家が消毒用に調整した硫酸ニコチン500gとダコレート(普通物)280gを400Lの水で希釈したものを軽トラックで運搬しようとしたところ、ポリタンクが落下破損し、うち300Lが水路に流出した。 | 業務上取扱者 | 積載方法が不適切であった。 | 特になし |
55 | 2002/12/23 | 福島県 | 劇物 | 塩酸35% | FRP製の塩酸貯蔵タンクの底部に亀裂が生じ塩酸が漏れ出た。事業場外の流失はなし。 | 製造業 | タンクの亀裂破損 | 特になし |
56 | 2003/1/7 | 長野県 | 劇物 | クロルピクリン80% | 倉庫内に保管していたところ、容器の缶を破損させてしまい、一部漏洩した。 | 販売業 | 容器の老朽化 | 職員1名が眼・喉に痛みを感じ、入院し翌日退院し、その後全治。住民に被害なし。 |