英国食品基準庁(UK FSA)からのノロウイルス関連情報
http://www.food.gov.uk/


感染性胃腸疾患に関する第2回調査(IID2調査)の延長:英国での感染性胃腸疾患の食品由来率の特定および食品由来疾患の原因食品の推定
Extension to the IID2 study: identifying the proportion of foodborne disease in the UK and attributing foodborne disease by food commodity
26 June 2014
https://www.food.gov.uk/sites/default/files/IID2%20extension%20report%20-%20FINAL%2025%20March%202014_0.pdf (報告書PDF)
http://www.food.gov.uk/science/research/foodborneillness/foodbornediseaseresearch/b14programme/b14projlist/fs231043ext/

(食品安全情報2014年14号(2014/07/09)収載)


 この延長調査は、感染性胃腸疾患(IID:infectious intestinal disease)に関する第2回調査(IID2調査)の調査対象年であった2009年に英国で発生した食品由来疾患の実被害を推定し、これに対する各原因食品の寄与を定量化することを目的として実施された。

○調査期間:2011年4月〜2012年3月


背景

 多くの食中毒患者が検知されないか、もしくは報告されないでいる。英国食品基準庁(UK FSA)は、検査機関での確定患者数にもとづいて食品由来疾患の実被害の推定およびモニタリングを行うため、IID調査およびイングランド公衆衛生局(PHE)が実施する関連調査を長年にわたり利用してきた。

 IID1調査は他の類似の調査に先駆け1990年代半ばに実施され、イングランドにおける感染性胃腸疾患(下痢、嘔吐)の実患者数(食品関連および非関連)の推定に利用された。最近、英国全土を対象に第2回目の調査(IID2調査)が実施された。2011年に結果が発表されたこのIID2調査は、2009年の英国でのIID全体としての発生率の推定、全IIDの実患者数がIID1調査時と比べて変化したかどうかの評価、およびIIDの発生率の病原体ごとの推定を目的として実施された。その後より新しいデータが入手可能となった状況に鑑み、FSAはIID2調査の延長を外部委託した。


結果および新しい知見

 IID2延長調査の結果、既知の13種類の病原体による食品由来疾患の患者は2009年に英国全体で500,000人以上発生したと推定された。その他の既知病原体および未知の因子による患者数、入院患者数および死亡者数については、入手可能な資料ではデータが限定的であるため推定されなかった。FSAは今後、本調査およびその他のデータ資料にもとづきさらに分析を進め、これらを含む推定を毎年行う予定である。

○病原体

 英国では、カンピロバクターが依然として最も一般的な食品由来病原体で、患者数は280,000人、一般開業医(GP)受診者数は39,000人と推定された。それに続く一般的な食品由来病原体は、ウェルシュ菌(推定患者数80,000人)、ノロウイルス(同74,000人)、およびサルモネラ(同33,000人)であった。入院患者数ではサルモネラが最も多く(約2,500人)、この病原体がより重篤な疾患を起こすことが示唆された。

○原因食品

 英国での食品由来疾患に関連した食品としては家禽肉が最も一般的で、患者244,000人、GP受診者34,000人、入院患者870人に関連していると推定され、その他の原因食品と比べて推定患者数が著しく多いことが示された。その他の重要な原因食品として、農産物(サラダ野菜、加熱済み野菜、果物、ナッツ類、種子類(発芽種子を含む)、農産物料理、アーモンド、ハルバ(菓子)、ナッツ/ドライフルーツ、ピーナツバター、ピーナッツ、ゴマ種子、タヒニなど:推定患者数48,000人)、牛肉・ラム肉(同43,000人)、魚介類(同32,000人)および卵(同26,000人)があげられた。


(関連記事)

英国食品基準庁(UK FSA)が英国の食中毒に関する最新データを公表
New UK food poisoning figures published
26 June 2014
http://www.food.gov.uk/news-updates/news/2014/jun/foodpoisoning



国立医薬品食品衛生研究所安全情報部