米国疾病予防管理センター(US CDC)からのノロウイルス関連情報
http://www.cdc.gov/


ノロウイルスの新しい株GII.4 Sydneyの出現に関する報告(米国、2012年)
Notes from the Field: Emergence of New Norovirus Strain GII.4 Sydney - United States, 2012
Morbidity and Mortality Weekly Report (MMWR), January 25, 2013 / 62(03);55
http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm6203a4.htm?s_cid=mm6203a4_w

(食品安全情報2013年3号(2013/02/06)収載)

 2012年3月、オーストラリアでノロウイルスGII.4の新しい株が確認された。この株はGII. 4 Sydneyと命名され、多くの国で急性胃腸炎のアウトブレイクを引き起こしてきた。英国では、ノロウイルスの2012年のシーズンが例年より早期に始まり、GII. 4 Sydney がアウトブレイクの優勢株であることが報告された。米国ではGII. 4 Sydneyが急速に全米に広がってアウトブレイク数が増加している。2012年9〜12月にCaliciNet(米国ノロウイルスサーベイランスネットワーク)に報告されたノロウイルス感染アウトブレイクは266件で、このうち141件(53%)はGII. 4 Sydney感染が原因であった。それ以外のアウトブレイクではGII.4 New Orleansなど、遺伝子群GIまたはGIIの10種類の遺伝子型が原因であった。GII. 4 Sydneyによるアウトブレイクの件数の割合には統計学的に有意な上昇が認められ、2012年9月はアウトブレイク21件中4件(19%)、10月は48件中22件(46%)、11月は120件中70件(58%)および12月は77件中45件(58%)がGII. 4 Sydneyによるものであった(カイ二乗傾向検定;p <0.01)。これらのGII. 4 Sydneyアウトブレイクの感染経路は、72件(51%)が直接的なヒト−ヒト感染、29件(20%)が食品由来、1件(1%)が水由来、39件(28%)が不明であった。GII. 4 Sydneyアウトブレイクが最も多く発生した場所は長期介護施設(91件、65%)およびレストラン(18件、13%)であった。過去3年間のノロウイルスのシーズンでは、アウトブレイク件数のピークは1月であった。このため、現時点で今シーズンの相対的な規模の評価を行うのは時期尚早である。


国立医薬品食品衛生研究所安全情報部