(食品安全情報2009年13号(2009/06/17)収載)
フィンランド食品安全局(Evira)は、外国産の冷凍ラズベリーを使用する際には必ず適切に加熱するよう推奨している。フィンランド各地でこの春にノロウイルスが流行し、加熱しないでケーキに使用した外国産の冷凍ラズベリーがその感染源であると疑われている。
Eviraは、消費者やケータリング業者に対し、冷凍ラズベリーの原産国を調べ、外国産の場合は食中毒予防のため90℃で少なくとも2分間加熱してから使用するよう推奨している。
消費者が原産国を誤解する可能性がある場合には、食品表示に記載しなければならないことになっている。フィンランドで包装された外国産ラズベリーの場合には特に原産国表示に注意が必要である。
ウイルスは汚染水などからベリーの内部に侵入し、冷凍過程でも生存し感染力を保持している。解凍後、ベリー類が非加熱または加熱不十分で使用される場合には、ウイルスは死滅していない。
食品のウイルス検査は極めて難しく、食品検査機関でベリー類のウイルス検査のために常用される方法は存在しない。このため、検査方法を現在開発中である。
外国産の他のある種の冷凍ベリーについても、高齢者、小児、抵抗力の弱い人などハイリスクのグループに提供する場合には加熱することが推奨される。