(食品安全情報(微生物)2013年14号(2013/07/10)収載)
Townsend Farms社(オレゴン州Fairview)は、A型肝炎ウイルス汚染の可能性がある同社の冷凍ベリー・ザクロ混合製品を自主回収しており、今回その対象を拡大した。今回の拡大を含め、現在の回収対象は、UPCコード0 78414 40444 8の「Townsend Farms Organic Antioxidant Blend」3ポンド(約1,360グラム)袋入り製品で、最後にアルファベット1文字が付いたT122114からT053115までのロットコード番号が包装の背面に表記されている。いずれのアルファベットが付いたロットも回収対象に含まれる。この自主回収は、現在発生中のA型肝炎アウトブレイクについて米国食品医薬品局(US FDA)および米国疾病予防管理センター(US CDC)が行っている疫学・追跡調査で得られたエビデンスにもとづき、同社が予防的に実施している。
FDAおよびCDCの疫学調査により、回収対象の冷凍ベリー・ザクロ混合製品に使用されたザクロの1ロットとA型肝炎アウトブレイクとの関連が明確に裏付けられたことから、同社は今回の回収情報の更新を発表した。当該ロットのザクロはGoknur社(トルコ)およびPurely Pomegranate社(米国)を通じてトルコから輸入された。FDAは本回収対象製品の検査を行っているが、現時点ではA型肝炎ウイルスは検出されていない。
また疫学調査の結果からは、本製品(およびその他のTownsend Farms社製Frozen Organic製品)に使用されているその他の原材料(ラズベリー、ブルーベリー、イチゴ、ダークチェリー)と本アウトブレイク患者との関連は裏付けられていない。
継続中の調査の一環として、FDAはTownsend Farms社と協力し、同社の冷凍果実包装作業の指定検査を実施した。その結果、同社の包装設備および当該製品取扱者と、本アウトブレイクの感染源とを結び付けるエビデンスは得られなかった。
今回の回収対象拡大は、前回(2013年6月4日付)の更新で発表された「Harris Teeter Organic Antioxidant Berry Blend」に関する回収情報とは関係がない。
(食品安全情報(微生物)本号US FDA、US CDC、No.13 / 2013(2013.06.26) US CDC、PHAC、No.12 / 2013(2013.06.12) US FDA、US CDC記事参照)