世界保健機関(WHO)からの鳥インフルエンザA(H7N9)関連情報
http://www.who.int/en/


中国で発生している鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスのヒト感染に関するQ&A
Frequently Asked Questions on human infection with influenza A(H7N9) virus, China
5 April 2013
http://www.who.int/influenza/human_animal_interface/faq_H7N9/en/index.html

(食品安全情報2013年8号(2013/04/17)収載)

 中国で鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスの感染患者が発生していることを受け、世界保健機関(WHO)はこれに関するQ&Aを発表した。その中から食品安全に関連する部分を紹介する。

8. 鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルス感染はどうすれば予防できるか。

 感染源および伝播経路のどちらも不明であるが、感染を防ぐには、手指および呼吸器の衛生、食品安全対策などの基本的な衛生管理手順を守ることが重要である。

○手指の衛生

  • 次のようなときに手指を洗う。「食品の調理前、調理中および調理後」、「食事の前」、「トイレの後」、「動物またはその排泄物を取り扱った後」、「手指が汚れたとき」、および「家庭で病人の世話をするとき」。手指の衛生管理は、(汚染された物の表面を触ることによる)自分自身への感染の予防になり、病院では患者、医療従事者などへの感染の予防になる。

  • 汚れが目に見えるときは石けんと流水で洗う。汚れが目に見えないときは、石けんと水、またはアルコールを主成分とする手指用洗浄剤を使用する。

○呼吸器の衛生

  • 咳やくしゃみをするときは、医療用マスク、ティッシュペーパー、袖または曲げた肘で口および鼻を覆う。使用したティッシュペーパーはすぐに蓋付きのごみ箱に捨てる。呼吸器からの分泌物に接触した後は手指を洗う。

9. 家禽肉および豚肉などの食肉製品を喫食しても安全か。

 インフルエンザウイルスは、十分に加熱した食品の喫食で感染することはない。インフルエンザウイルスは、加熱調理する際の通常の温度(食品のどの部分も70℃以上に達して完全に火が通り、ピンク色の部分が残っていない)で死滅するため、家禽肉や狩猟鳥肉も含め、適切に加熱調理した食肉は喫食しても安全である。

 発症した動物および疾患で死亡した動物の肉は喫食すべきではない。

 アウトブレイクが発生している地域でも、適切に取り扱われ、適切に加熱調理された食肉製品の喫食は安全である。生肉および非加熱の血液を使用した料理の喫食はリスクが高く、勧められない。


国立医薬品食品衛生研究所安全情報部