米国農務省(USDA)からのインフルエンザA(H1N1)関連情報


カナダ、アルバータ州のブタ群からのH1N1検出に関する米国農務長官の声明
Statement from Secretary Vilsack on Canada Detection of H1N1 in Alberta Swine
May 2, 2009

 Vilsack農務長官は、カナダ食品検査庁(CFIA)が、カナダ、アルバータ州のブタ群のブタが、現在ヒトにおいて疾病を引き起こしているH1N1株に陽性であると暫定的に確認したという報告を受けた。メキシコを訪問していたカナダ人の大工が帰国の際にインフルエンザ様症状を呈しており、その後アルバータ州の当該農場で働き、その農場の家族およびブタが発症した。

 この検出によって米国内における状況に変化はない。

  • 現在ヒトにおいて疾病を引き起こしている新型H1N1株の米国のブタへの感染は報告されていない。
  • これは食品由来疾患ではない。米国の食品供給は安全であり、豚肉および豚肉製品も安全である。全ての食肉および鶏肉と同様に、疾病を引き起こす全ての細菌や微生物を殺すために適正な取り扱い方法および調理方法を行うべきである。
  • 予防措置として、インフルエンザ様症状を呈しているヒトはブタとの接触を避け、インフルエンザ様症状を呈しているブタは隔離し、州の動物衛生局もしくは農務省(USDA)に報告すべきである。

 アルバータ州における状況の追加情報として、発症したブタは農場外に出ておらず、ブタ群および農場一帯は検疫が行われている。ブタもヒトも回復中で、健康なようである。USDAはCFIAからの最新情報を適時得ており、5日〜2週間かかる可能性がある最終的な確定検査の結果を待っている。カナダ政府はこの状況に適切に対応しており、必要な対応策や予防策をとっている。
 米国においては、米国疾病予防管理センター(CDC)がヒト用のH1N1ワクチンの開発に努力しているのと同様に、USDAがブタ用ワクチンの開発に積極的に努力している。サーベイランス網によりH1N1ウイルスのように通常と異なるウイルスを検出した際には、アイオワ州AmesのUSDA研究機関に送付するのが通常の手順である。USDAの科学者は米国の生産動物および生産鳥を保護のために、動物疾患を定期的に診断し、ワクチンの開発を行っている。
 今回の検出はカナダとの貿易には影響を与えない。OIEガイドラインに定められているように、全ての貿易制限は科学にもとづいていなければならず、現在は対応を検討する前に確定検査の結果を待っている状態である。
http://www.usda.gov/wps/portal/!ut/p/_s.7_0_A/7_0_1OB?contentidonly=true&contentid=2009/05/0142.xml


国立医薬品食品衛生研究所安全情報部