国際獣疫事務局(OIE)からのインフルエンザA(H1N1)関連情報


チリの七面鳥におけるインフルエンザA/ H1N1アウトブレイク−続報No.1、2009年8月31日付 (2009年9月3日)
31/08/2009: Influenza A H1N1, Chile (Follow-up report No. 1)
Weekly Disease Information
Vol. 22 - No. 36
3 Sep 2009
(食品安全情報2009年19号(2009/9/9)収載)

   インフルエンザA/ H1N1が検出されたチリの七面鳥について、同じ会社の残り全ての農場で血清学的検査が実施され、その結果はすべて陰性であった。これらの農場における死亡率および生産性に関するデータは正常である。チリ国内のその他の地域における家禽の鳥インフルエンザ通常サーベイランスの結果は陰性であった。アウトブレイク発生地域近辺で野鳥から採集した検体もインフルエンザ陰性であった。
 産卵率は繁殖用七面鳥2群では正常値に回復したが、4群では回復していない。既感染の群内に感染を封じ込め、その他の検査陰性の農場への拡大を防ぐため、バイオセキュリティプログラムが確立された。また、汚染農場のウイルス根絶計画が策定され、生産期(production period)終わりにおいて、継続して採集した検体に対する迅速検査によりウイルスの排出停止が確認され、それがウイルスのマトリックス蛋白遺伝子に対するRRT-PCR法により再確認された時点で七面鳥をとさつ場に送ることが盛り込まれた。当該農場の調査、および農場間のヒトの移動歴の調査は継続中である。
 産卵率が低下し始める前の週に、当該家禽農場がある地域で、インフルエンザA/ H1N1ヒト患者数がピークを記録していた(2009年第28週(epidemiological week 28))。遺伝子解析結果からチリ保健省公衆衛生研究所(ISP:Public Health Institute of Chile)は、七面鳥から検出されたインフルエンザウイルスA/ H1N1は、今冬季にチリ国内のヒトで流行しているA/ H1N1 2009ウイルスと同一株であると結論付けた。
 詳細情報は以下のサイトから入手可能。
http://www.oie.int/wahis/public.php?page=weekly_report_index&admin=0 (Weekly Disease Information)
http://www.oie.int/wahis/public.php?page=single_report&pop=1&reportid=8404


国立医薬品食品衛生研究所安全情報部