WHOにより新型インフルエンザA/H1N1 の世界的流行レベルのフェーズ6への引き上げが宣言されたが、国際獣疫事務局(OIE)は世界各国の動物衛生当局に対するこれまでの勧告を継続する。
OIEはヒトでの疾患が出現した時点で出した勧告を以下の通り再度確認する:
・WHO、FAO、コーデックス委員会(Codex Alimentarius Commission)およびOIEが推奨する適正衛生規範にもとづいて取り扱われたブタおよび豚肉製品は、感染源とはならない。
・A/H1N1患者が発生している国からのブタおよび豚肉製品の輸入禁止措置の強制は無意味であり、OIEその他の国際規制機関が公表している動物の健康と食品安全のための国際基準に沿っていない。
・OIEは加盟国に対し、ブタの殺処分は新型A/H1N1インフルエンザウイルスによる公衆衛生、動物衛生に対するリスク低減には効果がなく、推奨しないことを勧告する。
・予防措置の原則にもとづいてブタの殺処分の実施を決定した国は、必ず防疫目的の動物の福祉および殺処分に関するOIE国際基準(陸生動物衛生規約第1巻第7節7.6章( Volume 1; Section 7; Chapter 7.6 of the Terrestrial Animal Health Code;http://www.oie.int/eng/normes/mcode/en_chapitre_1.7.6.htm))に従って動物を殺処分すべきである。